2011年02月28日

バードコート 北千住 5

おまかせが一通り終了したところで、「ぼんぼちとかもあるよ」と言ってくれたので、続きをお願いすることにしました。「おまかせ」はバードコートに元々あったものなのでしょうか。僕ははじめて伺った時から、「おまかせ」のようなものでお願いしています。席に座ってすぐ、「適当に焼いていい?」と聞かれたので、はじめはそういう店なのだと思っていました。それ以来、焼き物は全ておまかせ。ソリやぼんぼちなど数の少ない希少部位も、いくつか残しておいてくれています。一通りの後の追加が、バードコートの真骨頂ではないでしょうか。※バードコート 北千住 4の続きです。

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まずは、「ぼんぼちとか何本か下さい」というあいまいな注文。出てきたのはイメージ通り、ソリ、ツル、ぼんぼちなどです。ソリは太ももの付け根の部分、ツルは首。ぼんぼちは尾っぽの先の肉です。奥久慈軍鶏のソリは絶品ですね。これだけは絶対に食べて帰りたいものです。ぼんぼちは良質な脂が詰まったワイルドな部位。好みが分かれる部位ですが、これもうまいですよ。

この日はビールの後、ずっと赤ワインを飲み続けています。やはり焼き鳥には赤ワインが一番合いますね。ワインはいつもこちらで選びますが、「こっちの方がオススメ」と大抵言われます。野島さんにそう言われると、いつも変えてしまうのですが、同じ銘柄でもヴィンテージの違うものを出してくれたり、ワインに関しても結局おまかせ状態です。

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野菜も少し焼いて欲しいと思い、ミョウガと椎茸の軸を追加しました。すかさずお口直しが出るあたり、ずいぶん変わったなと感じます。水もシーガルフォーの浄水器にしたり、細かな変更がいくつもあるようです。

店員さんも増えましたね。今までは、長手方向のカウンターを担当している方が2番手で、それ以外の方の印象はあまりありませんでした。この日は、新しい店員さんも、それぞれが自分の判断でよく動いているという印象。そのおかげで、野島さんが焼き物により集中できる環境になったのだと思います。実はサイドメニューの味については微妙な変化があります。ただ、この変化に気付く人はあまりいないというほどの小さな違いです。

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シメの定番、軍鶏の親子丼、軍鶏の雑炊、軍鶏の卵のプリン。普通は1つでいいんでしょうけど、僕はいつも全て注文します。どれも独特のおいしさなので、どれか1つを我慢するというのが難しい。1つずつを2~3人で食べればいいので、1人でなければ、全部頼んでも大丈夫だと思います。

それでも食べ過ぎた感はやはりあります。でもおいしいからしょうがない。昨年のバードコートは一昨年とは全然違っていました。焼き鳥では既に最高レベルにあると思いますが、まだまだ上を目指して進化を続けています。今年も、更に進化するのでしょうか。どこがどう変わっていくのか、今後も注目したいと思います。

【以前の記事】
バードコート 北千住 4
バードコート 北千住 3
バードコート 北千住 2
バードコート 北千住 1


■店名:バードコート
■住所:東京都足立区千住3-68
■電話:03-3881-8818
■営業時間:17:30~23:00
■定休日:月曜日


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2011年02月24日

バードコート 北千住 4

ミシュランで一つ星を獲得したバードコート。ようやく足立区が調査地域に加わったということでしょうか、今回はじめてミシュランに掲載されました。店主の野島さんに電話すると、とても嬉しそうにいろいろと教えてくれました(後述)。今回バードコートで驚いたのは、コース主体に変えているところ。今までも僕は毎回おまかせでお願いしていましたが、今回はかなり計算されたコースが組まれていました。味付けなど細かい部分もかなりの変更があるようです。名店バードランドで修行をして、これ以上ないレベルの焼き鳥を提供しているバードコート。この店ですら、まだまだ上を目指して改良を重ねているということが新鮮な驚きでした。

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席に座ってすぐ出されたのは、温泉卵。温かく、ほのかに柚子の香りがします。その後すぐに前菜。軍鶏の皮の二杯酢、川越のざる豆腐、レバーパテ。僕があっけに取られていると、「いいでしょ?」と野島さん。明らかにやり方を変えています。ミシュランを意識しているわけではないと思いますが、星を取るにはコースにするのが近道でしょう。これは際どい位置にいる全ての店に有効な対策だと思います。レバーパテは好きな人は別に頼んだ方がいいけど、少しだけ食べたい人には、このくらいの量が適量。なるべく全員に食べて欲しいという配慮ではないでしょうか。

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ササミは炭の香りがほんのりと香る素晴らしい仕上がり。レバはブラックペバーの風味がいいですね。塩の効いた砂肝も相変わらずうまい。でもここで気付くのは、味付けの変化です。バードコートの変化は、コース仕立てにしただけではなかった!実は焼いているところを見てもその変化は確実に分かるのですが、どのくらいの客がこの変化に気付いているでしょうか。

お口直しに、かぶの漬物。たった焼き鳥3本で、もう口直しです。繊細なササミを最初に持ってきて、味の濃いレバと砂肝。ここで強制的にリセットして、次の鳥皮に備えます。かなりよく考えられた構成ではないでしょうか。お店が何を押したいか、どう食べて欲しいかが明確に伝わってきます。

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サッパリとしたところで、鳥皮です。山椒の風味がいいですねえ。ここまで食べて感じるのは、焼き方、味付け、香りなどよくコントロールされているということ。繊細な計算が見て取れます。次のキャベツ焼きも、鳥皮の脂っこさを取る目的もあるようです。これはトリュフソルトで味付けされています。塩自体も旨いのですが、キャベツの甘みをうまく引き出しています。ぎんなんは苦味がいいですね。中盤は野菜で終了。おそらくこの後が終盤ということでいいのではないでしょうか。

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いよいよ名物のつくね。奥久慈軍鶏の卵は相変わらず濃厚な味わいです。もちろんパンを頼むこともできます。奥様が様子を見に来て、「卵まだあるのね。パン食べるでしょ?」と言って、卵がなくなるまでパンを持ってきてくれました。

焼きトマトは青臭さがいいですねえ。オリーブオイルにもよく合います。ぎんなんやキャベツなどと同様、野菜類にもかなりこだっているように思います。最後はねぎまです。この出し方を考えても、ねぎまに対する特別な思いは伝わってきます。口直しのベビーリーフまでで、おまかせは終了です。「焼き物はここまでだけど、あとどうする?ぼんぼちとかもあるよ」というので、追加でいくつか頼むことにしました。バードコートといえば、シメのいくつかは定番として押さえておきたいところです。それは次回登場します。

ミシュランガイドの出版記念パーティーの前日、ミシュランガイド総責任者ジャン=リュック・ナレさんがバードコートに食事に来たそうです。その時、野島さんはナレさんのことを知らなかったそうですが、翌日、パーティーで壇上に上がったナレさんを見てビックリ。前日の一緒に来た人たちは知り合いだったようですが、誰の悪戯か、ナレさんのことは知らされなかったようです。

ミシュランガイドに掲載された焼き鳥店は、全部で7店。今のところ全て一つ星の評価になっています。これで一通り出揃ったと考えると、今後この中から二つ星が出てくるのでしょう。天ぷらも少しずつ星を増やしていって、今回はじめて三つ星が誕生しました。焼き鳥に関しても、同じ一つ星といっても、明らかにレベル差があるので、二つ星誕生は間違いのないところだと思います。更に更に上を目指そうとするバードコート。たぶん二つ星候補の筆頭はこの店ではないかと、密かに期待しています。

【以前の記事】
バードコート 北千住 3
バードコート 北千住 2
バードコート 北千住 1


■店名:バードコート
■住所:東京都足立区千住3-68
■電話:03-3881-8818
■営業時間:17:30~23:00
■定休日:月曜日


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2011年02月21日

THE PLACE 広尾

広尾駅近くにある、バー「THE PLACE」。常時100種類のモヒートを揃える個性派バーです。モヒート以外のカクテルも、フードも素晴らしい。そして何よりもいいのが店内の雰囲気です。今回は、有名な女性ブロガーさんと訪問。プロのブロガーさんなので、これまでお誘いは遠慮していたのですが、意外にも簡単にOKもらえました。

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カウンターやテーブル席以外に、ソファの個室もあります。どんな場面でも対応できる使い勝手のよさも魅力。


詳しくは、BAR-NAVI(バーナビ)公式ブログをご覧ください。





2011年02月17日

イーグル 新宿

焼鳥 番番の後に向かったのは、サントリーラウンジ イーグル。新宿東口のアルタの裏側にある、昭和42年創業の老舗バーです。看板には、「サントリー協賛!!円高還元200円均一セール」と書かれています。バランタインも200円ですね。そんな店他に見たことありません。そのくらいの激安です。実はこの看板から受けるイメージと、実際のイーグルとはかなりのギャップがあります。地下に下りると、重厚な内装が目に入ります。石造りの壁に、高い天井、照明はシャンデリア。とても「円高還元200円均一セール」などとうたうような店とは思えません。

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メニューにも、「サントリー協賛!!円高還元200円均一セール(シングル35ml)」と書かれています。バランタイン、ティーチャーズ、アーリータイムズがすべて200円という低価格。ちなみに、オールドは250円、ローヤルが330円でした。

それにしてもシングル35mlとは。日本の標準はたぶん30mlですね。イングランドは45ml、これはアメリカでいうと1ジガーになります。で、イーグルは35ml。東京の普通のバーよりも少しお得に設定されているようです。このお得さも、200円均一の前には霞んでしまいますね。

前半はバランタイン、後半はティーチャーズを中心に何杯かおかわりをしました。カクテルも本格的で、「イメージカクテル」という紙には、いろんなカクテルが、SOFT(甘口)、MEDIUM(中口)、HARD(辛口)の3種類に分類されています。こういう説明がきちんと用意されているのは好感が持てます。お店の姿勢をよく表わしていますね。

イーグルはかなり和む雰囲気を持っています。お客さんが非常に多く、ほどよい雑音が心地いい。みんな楽しそうに飲んでいるのが伝わってきます。広くはない店ですが、天井が高いので圧迫感はありません。

店に入った瞬間、地下とは思えない天井の高さにまず驚きます。そして、ぎっしりと入ったお客さんの多さにも、また驚く。そして酒の安さ、豊富な料理、雰囲気のよさ、居心地のよさに驚くところまでいくと、完全にファンになってしまいます。そういうファンの人たちが連日、ぎっしりと詰め掛けているのだと思います。

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料理が豊富なのもイーグルのすごいところ。バーなのにシェフもいるそうで、かなり本格的な料理が楽しめます。シェフおすすめの料理、今月のオードブル950円、和風ポーク・スペアリブ800円、姫カレイの一夜干し600円、エスカルゴ1,200円、スモークサーモン900円などなど、フルコース食べれてしまうほどです。今では定番の「野菜スティック」も、ここイーグルが最初に出したメニューなんだそうです。さすが今年で44年目の老舗。歴史が違いますね。

ブルーチーズクラコットorクラッカー700円、薬膳ナッツ(5種の木の実とドライフルーツ)650円、ピザ(ミックス又はアンチョビ)950円などを注文。「薬膳ナッツのご説明」という紙も別に用意されています。カボチャの種、ヒマワリの種、マツの実、クコの実、クルミ、キンカン、イチジクなど、様々なナッツ類の説明が詳細に記されています。

新宿にこんないいバーがあったとは、知らないということは損ですね。店内のゆるい雰囲気は2軒目におすすめです。いつも満席でなかなか入れないのは、ちょっと残念なところです。池袋に「ヘルメスワインコーナー」という評判のいいバーがあります。噂にはよく聞くのですが、未だ訪れたことはありません。この店もイーグルと同じ系列なのだそうです。評判どおりのいいバーなのでは、という予感がします。新宿で飲むなら2軒目はイーグル。間違いのない居場所を見つけ、満足して帰路に着きました。



■店名:サントリーラウンジ イーグル
■住所:東京都新宿区新宿3-24-11 セキネビルB1〜B2
■電話:03-3354-7700
■営業時間:17:30~24:40、日祝17:30~24:00
■定休日:無休(正月休)


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2011年02月15日

いわて酒ナイトセミナー 銀座

北岩手の短角牛を楽しむ会でお会いした岩手県の方のお誘いで、銀座にある岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」(略して「銀プラ」)で開かれた、「いわて酒ナイトセミナー in 銀座」に参加してきました。岩手県は日本一の杜氏集団、南部杜氏を生んだ土地ですが、一部の酒蔵を除けば、意外と日本酒が知れていません。「米がいい、水がいい、人がいい」という岩手県において、いい酒が造れないわけがない。足りないのは知名度だけ!マスコミ関係者などを集めて、最近開発した新酵母を使用した日本酒の紹介と試飲会が行われました。

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岩手県工業技術センター食品醸造技術部の山口佑子氏によるセミナー「いわてのお酒が美味しいワケ」。いわての新酵母「ジョバンニの調べ」と「ゆうこの想い」について、その開発の背景などについて説明がありました。

岩手県の酒蔵は現在23社。有名な南部杜氏は、日本三大杜氏の一つで、日本最大の杜氏集団でもあります。南部杜氏が独特なのは、日本全国に杜氏を派遣しているところ。米、水、気候など、様々な条件に合わせた酒造りのノウハウを有しています。

岩手県では、オリジナルの酒米も開発されています。これまでは「吟ぎんが」と「ぎんおとめ」という酒米を中心に酒造りがされてきました。現在、更に開発を進め、山田錦を越える品種を育種中とのこと。この米が使用されるようになると、岩手の酒は大きく前進することになるでしょう。

岩手県が開発した新酵母「ジョバンニの調べ」と「ゆうこの想い」。日本酒の鑑評会で金賞を取ることを強く意識した酵母です。最近の鑑評会では、吟醸香(カプロン酸エチル)が高く、酸の低いものが好成績をつる傾向があります。これまでのいわての酵母では鑑評会には不向きでした。

新酵母「ジョバンニの調べ」は、華やかな吟醸香ときれいな味わいが特徴で、大吟醸酒に向いています。対して「ゆうこの想い」は、やさしい味わいと軽快な酸味が特徴で、純米酒に向いています。この2つの酵母を使用した日本酒は、岩手県の新酒鑑評会でも高い入賞率を誇っています。なんと金賞の過半数を占めるほど、鑑評会で有利な酵母になっています。

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酒蔵の紹介、セミナーの後は、試飲試食の時間です。テーブルいっぱいに並べられた食品は、全て銀プラ(いわて銀河プラザ)で購入することができます。

僕が気に入ったのは、麦いか素干し525円。春から初夏にかけて、麦が実るころにとれる三陸産の「麦いか」は、肝をそのままに丸ごと干したもの。中からとろりと出てくる肝がなんともいえない美味です。これは酒飲みにはたまりません。

さんまの冷燻525円は、三陸産の脂がのった秋刀魚を使用。香りのいい桜チップでじっくりと冷燻され、微かな燻香と秋刀魚の味わいがよく合います。

まめっこ漬け278円は、盛岡市玉山区で作られた青平豆の漬けもの。塩味がちょうどよく、止まらないおいしさです。

のだ塩ベコの道367円は、太平洋の海水をくみ上げ、数十時間かけて釜で煮詰めて作られたミネラルたっぷりの天然塩。いろんな商品にこの塩をつけて食べてみました。いつも売り切れているそうなので、この日味見ができてラッキーでした。

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売店には様々な岩手県の特産物が売られています。日本酒、地ビール、味噌、醤油、冷凍食品。短角牛の肉も普通に売られていました。その中で僕が購入したのは、試食で気に入った、まめっこ漬けや麦いか素干しなど。

セミナーでは、「米がいい、水がいい、人がいい。ないのは知名度だけ」というお話がありましたが、酒のアテとなる食品の豊富さも特筆すべきものがあります。元々、日本一の杜氏を抱える土地だけに、ポテンシャルの高さは間違いありません。酵母は完成度の高い「ジョバンニの調べ」と「ゆうこの想い」の2つが出来上がりました。今、開発中の新しい米で作られた酒が出てくるようになると、岩手県の日本酒のイメージも大きく変わるのではないでしょうか。




■店名:いわて銀河プラザ (銀プラ)
■住所:東京都中央区銀座5丁目15-1 南海東京ビル1F
■電話:03-3524-8282
■営業時間:10:30~19:00(毎月末日~17:00)
■定休日:年末年始


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2011年02月09日

くにろく リンク

リンク集を更新しました。僕がこれまで個人用に使っていた、はてなアンテナを修正したものです。主に、これまでお付き合いのあった方々のブログ、リンクしてくれているブログをリンクしています。現在、80件弱登録してありますが、更新のないブログなどは今後削除する予定です。

せっかく公開するのだから、リンク集として便利に使えるものにしたいと思います。これまでお付き合いのないブログでも、個人的に参考にしたいものは今後加えていく予定です。オススメのブログがありましたら、ぜひ教えてください。また、「リンクしてるのに、自分のブログが載ってない」という方も、ご指摘ください。これまで通り、トップページの右サイドバーに置いてあります。




2011年02月08日

渋谷 ゆうじ おまかせ 2010年10月

僕が一番好きな焼き肉店、渋谷ゆうじ。店主ゆうじさんのこだわりと向上心を感じる素晴らしい店です。でも世間の評価は一段落した感があります。先日、ある雑誌の担当者さんに聞いたところ、「ゆうじはもうたくさん出てますからねえ」とのこと。お店に浮き沈みはそれほどないはずですが、雑誌の特集に同じ店ばかり載せるわけにはいきません。次々と新しい店が取り上げられ、行列ができていきます。昔から取り上げられている店は、そこそこの扱いのまま、よく言えば落ち着いてくる。焼肉ゆうじは、行くたびにレベルアップしていきます。ゆうじさんの向上心、研究熱心な姿勢は半端ではありません。雑誌やテレビで取り上げられる「旬な店」にみんなが夢中になっている間、焼肉ゆうじは着実にレベルアップしています。ガイドブック片手にあちこち食べ歩くだけでは得られない特別な肉料理。ゆうじにはいつも新鮮な驚きがあります。

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原宿のアンセーニュダングルのバーテンダーさんが、「なんでしたっけ、ブログに出ていた焼肉店、渋谷の・・ゆうじ。行きたいんですけど」。コーヒーを飲みながら返事を待っていると、ふと思いついたようにそうつぶやきました。一緒に食べに行く店について、時々相談に行きます。すぐに決まることはあまりなくて、コーヒーを飲みながら誰かが思いつくのを待つように時間が過ぎていきます。

僕がゆうじに行くと、いつもおまかせにしてくれます。「お連れさんも、おまかせでいいですか?」。いろいろと自分が好きなものを食べたいのではないかと、ゆうじさんはいつも気を使ってくれます。ただ、おまかせの大変さをよく分かっている僕としては、いつも申し訳ない気持ちで人数分お願いしています。バーテンダー氏は、味の分かる方です。そうでなければ、おまかせのお誘いはできません。お店に対しても失礼だし、理解されないと自分が嫌な思いをすることになります。

まずはお通しの品。レバ刺し、センマイ刺し、くらした。「くらした」とは、肩ロースあたりの肉。背の鞍の下になる部分だから「くらした」といいます。これが出てくるまでに何十分待ったでしょうか。おまかせは、準備に時間が掛かります。おまかせが羨ましいという人もいますが、特別扱いされているわけではありません。知り合いにはおいしいものを食べて欲しい、という気遣いでしょうか。常連というものは、居酒屋でも必ず末席に座るものです。ゆうじでも、我々よりも常に他のお客さんが優先です。忙しい中、手間が掛かるものを作ってくれているので、どんなに遅くなっても文句は言いません。ゆうじにはいつも驚かされます。昨年最も驚かせてくれたのがこの、ホルモンの柳川鍋。そうきたかぁ~、という驚きと、思いつきでない確かな味付け。これは美味でした。

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おまちかねのホルモンの登場です。この日も「ホルモン食べたいです」とだけ言って席に着きました。たぶん言っても言わなくてもあまり変わらない気がしますが、念のためその時食べたいものを言うことにしてます。ミノサンド、ヤン、牛タン、すい臓、ホルモン。ゆうじのホルモンは、異常なまでの下処理へのこだわり、知識の豊富さとチャレンジ精神がベースになっています。一緒にラーメン二郎を食べに行った時、並びながら肉の話ばかりしていました。その時の話は印象深かった。これほど真剣に焼肉のことを考えている人がいるとは、驚きです。

中休みに、キムチとサラダ。たぶんお腹の具合を把握されているんでしょう。絶妙なタイミングで出してくれます。途中でこういうものが出てくると、気分が切り替わって、この後まだまだ食べれてしまいそうです。

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正肉も登場します。なんとこの終盤になって出てくるとは。イチボ、トモサンカク、サーロイン、ザブトン。バーテンダー氏のご要望で、カレーライスを追加します。1人分を小さめのお皿に分けて2ついただきました。シメは、小豆最中アイス。最近の定番です。

僕としては1人10,000円強かなという印象でした。ところがお会計は驚くほど安い。来るたびに進化する、ゆうじのおまかせ。年に4~5回は食べに行きたいところです。



■店名:炭火焼 ゆうじ
■住所:東京都渋谷区宇田川町11-1 松沼ビル 1F
■電話:03-3464-6448
■営業時間:19:00~23:30(L.O)、土18:30~23:30(L.O)
■定休日:日曜・祝日


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2011年02月07日

番番 (ばんばん) 焼鳥 歌舞伎町

マイミクのtejipapaさんが東京に帰って来たので、新宿で飲むことになりました。そのまま大阪に帰るということなので、あまり時間がありません。気軽に入れる雰囲気のいい店はないでしょうか。新宿での店選びはいつも困ります。迷った挙句、前から気になっていた、歌舞伎町の番番(ばんばん)に行くことにしました。

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赤と青の文字で「地酒、焼鳥、番番」などと書かれた派手な看板が目印です。ここから階段を下りて地下1階に向かいます。地下にある居酒屋は、臭いや埃が気になるものです。ビルの中、特に地下の店はなるべく避けることにしています。番番も大衆的な焼き鳥屋なので、その点覚悟して訪問したのですが、特に問題はありませんでした。カウンターに座った瞬間、「なかなかいい店だな」という印象を受けたのもそのせいかもしれません。

まずはいくつか焼鳥を注文します。とり焼きは100円で、ひな正、ねぎま、つくね、とりかわ、すなぎもとメニューにあります。もつ焼きは100円、しろ、れば、かしら、たん、はつ、なんこつ、こぶくろなどです。値段はかなり安いですが、質はまずます。煮込は350円でした。

カウンターには常連客が何人かいるようです。ここのご主人でしょうか、目の前の店員さんは、我々の右隣の人とずっと話しています。時々、左奥の人にも話を振るんですが、競馬か何かの話で盛り上がっているようでした。

飲み物は生ビールは500円にします。他にも酎ハイ各種250円、ウーロン割り、緑茶割りなどは300円、冷酒は、吉乃川、菊水、新政、竹乃露、玉の光などがあります。

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笹身刺しはメニューにはなかったようですが、常連らしき人が注文していたので、僕もお願いしました。えいひれ350円はtejipapaさん、とろろ納豆350円はトマ子さんの注文です。皆、近況報告をしながら、焼鳥をほお張っています。

とても賑わっている店ですが、万人ウケしないかなと思うのは、接客の部分でしょうか。隣の人は、なかなか注文を聞いてくれないと怒りぎみ。我々は3人だし、焼く人のペースでどうぞという感じです。常連さんとは話しないといけないし、注文が重なると対応は難しくなります。こういう店では仕方のないことかもしれません。

かなり値段が安く、店内も大衆酒場にしては清潔なのはいいですね。お客さんが多く、カウンターの雰囲気もいい感じです。歌舞伎町で安く飲むなら、かなり有力な候補になる店ではないでしょうか。




■店名:番番(ばんばん)
■住所:東京都新宿区歌舞伎町1-16-12 梅谷ビル
■電話:03-3200-9354
■営業時間:17:00~23:45
■定休日:無休


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2011年02月04日

水たき 長野 福岡

年末、福岡に帰省しました。昼頃空港に着いて、博多で夕飯を済ませて、実家に帰る予定。博多といえば、観光客には屋台や博多ラーメンが人気です。僕は昔よく食べたので、今ではそれほど興味がありません。最近は、博多といえば水炊きかなと思います。ただ水炊きも、人気店はいつも満席でなかなか予約がとれません。水たき 長野は、博多でも有数の人気店。当日の予約は無理だろうと思いつつ、博多に着いてすぐに電話してみました。夜は満席でしたが、昼は3時頃から席が空くといいます。半端な時間ですが、我々の予定からするとちょうどいい。少し時間をつぶして訪問することにしました。

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店に入ってすぐ、予約名を告げると、「突き当り右の8番のお席です」とだけ言われました。でもどこが8番だか、表示がないので分りません。どこも接客がきちんとしている東京と違い、博多は地元の人しか来ないので、接客はこんなものです。

客席には我々を含めて3組。予約の時、「2時間でお願いします」と言われていたので、相当混んでいるんだろうと思っていたのですが、そうでもありません。15:30の予約なので3組いるだけでも十分人気店だとは思いますが、混み具合とは関係なく、基本2時間でお願いしているようです。

予約時に、水たき2,300円と、スープ炊き2,300円どちらにするかを聞かれます。迷ってると、「1つずつでもいいですよ」と言ってくれたので、それでお願いしました。タレは酢が主体。ネギと紅葉おろしが入ります。最初に沸騰したら灰汁をとり、上澄みのスープをとります。これを湯飲みで飲むんですが、なかなかいい出汁が出ています。店員のおばさんたちが時々来ては、アドバイスしてくれるスタイル?です。

「ミンチを入れると途中で上がって来るけど、まだ食べちゃダメ」とおばさんにキッパリと言われます。「食べれるようになったら声掛けますので、勝手に食べないでください」。わかりました。そうします。「沸騰したらスープを飲んでください」と言うので、飲んでみました。最初と比べて断然旨くなってます。かなりのコクが出ていますね。「野菜を入れると飲めなくなるから、今のうちに飲めるだけ飲んでおいて」と言うので、とにかく飲めるだけ飲みます。いやあ、旨いです。おばさん、ありがとう。基本はおばさんにお任せですが、ほとんどの時間ほったらかしなので、気を抜くと「あら、もうこんななったん」などと言われるので、注意が必要。お通しの、酢もつも美味でした。さすが専門店という感じです。

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スープを追加し、沸騰したら野菜を入れます。ネギ、春菊、キャベツ、麩、白滝、豆腐。ネギの追加は有料になります。おじや315円は必須ではないでしょうか。鍋はおじやのためにあるのではないか、というほど旨いです。全ての旨味がおじやに集結しているような滋味を感じます。お腹はそろそろいい感じですが、せっかくなのでもう少し食べておきます。から揚400円を追加注文しました。これもいいですねえ。表面がカリカリした九州のから揚げです。手羽煮込み400円も気になったのですが、これは手羽元を煮込んでるそうです。次回はこれも食べておきたいですね。

酒は、ビール550円、日本酒380円、冷酒(300ml)650円、ワイン(300ml)650円などもあって、値段は安めです。ビール2つと、日本酒何合か飲んで、合計で6,940円。明瞭会計ですね。さすがに鳥栄とかと比べてはいけない気がしますが、コスパはいいし、満足感は相当なものです。店員さんの接客も含めて、「ああ、福岡に帰って来たなあ」と実感できるよさがあります。



■店名:水たき 長野
■住所:福岡県福岡市博多区対馬小路1-6
■電話:092-281-2200/092-281-0105
■営業時間:12:00~22:00
■定休日:日曜日


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2011年02月02日

北岩手の短角牛を楽しむ会

大手町ビストロ・リヨンで開かれた「北岩手の短角牛を楽しむ会」に参加しました。誘って下さったのは、フレンチガイドの嶋啓祐さん。昨年末、湘南の「みやじ豚」と千葉の「花悠仔豚」の食べ比べをする忘年会を企画しようとしていたのですが、体調を崩してしまい開催を断念。そのお詫びのメールの返信で誘っていただいたのでした。参加者は、嶋さんの知人とマスコミ関係者、岩手県関係者など。リヨンがほぼ満席になっていたので、たぶん50人弱の方々が参加されたのではないでしょうか。

5年目を向かえたビストロ・リヨン。シェフの堂下さんは、系列のマルセイユ@茅場町に異動されています。新しくリヨンのシェフになったのは、アルザス帰りの気鋭のシェフ山本サトル氏。北岩手の食材や短角牛も魅力ですが、山本シェフがどのような料理を作るのか、大変興味があります。

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まずは最初の小さなおつまみ、短角牛レバーのムース フロマージュブランをのせたフォカッチャ。これは同席された方々と3人で分けます。レバーのムースっていですね。ふんわりとして濃厚。不思議な味わいでした。前菜は、短角牛しんたまのカルパッチョと”金沢大地”の加賀野菜を添えて。短角牛のしんたま旨いです。食後のアンケートには、「短角牛のしんたまが旨い」とだけ書いておきました。

ワインは、食前酒に岩手県野田村産山ブドウ”紫雫ゴールド”のキール。なんと山ぶどうとは。岩手久慈地方の山ぶどうは、古くから地元の山に自生していたもの。自然由来の野趣あふれる風味と旨味が特徴です。ほんとに「野趣あふれる」という感じ。あとで出てくる山ぶどうを使った料理も楽しみになってきます。

白ワインは、プレン・シュッド2009コート・ド・ローヌ。ヴィオニエ種を使ったローヌ地方の自然派ワインです。「ほのかな甘みとほろ苦さのバランスが不思議に感じる」との説明が書かれていました。赤ワインは、ドメーヌ・デ・ラ・モンタニエッ2008コート・ド・ローヌ・ヴィラージュ。白ワインと同じエステザルグ協同組合の自然派ワインだそうです。果実味豊かで飽きずにどんどん飲めます。

メインは、短角牛リブロースのロティ。短角牛は、岩手県久慈市の「山形村短角牛」。山形だけど、岩手県です。勘違いされそうですが、岩手県久慈市の「山形村」短角牛です。

自然の中で育つ山形村短角牛の肉質は、低脂肪で味のいい赤身。霜降り重視の黒毛和牛とは異なる基準で、健康的な牛に育てています。霜降りの黒毛和牛は格別な味わいがありますが、健康とは言えません。自然の中で運動させれば、引き締まった健康な肉になります。山形村短角牛は、肉本来の力強い味わいが特徴です。

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山ぶどうで煮込んだ小腸とジャガイモのパルマンティエ寒締めほうれんそうを添えて。山ぶどうには、ポリフェノール、鉄分、カルシウムなどが多く含まれているそうです。北岩手の食材というとピンときませんが、山形村短角牛と山ぶどう、この2つは覚えておこうと思います。デザートは、濃厚なバニラアイスとアーモンドのゆるいブラマンジュでした。

北上高地の厳しい自然環境に適用してきた山形村短角牛。雪の閉ざされる冬は牛舎の中で育ち、春になると広大な放牧地に母子で放牧されます。放牧期間中に自然交配も行われ、秋には再び里に下りてきて出産するという「夏山冬里」。屋内飼育が一般的な黒毛和牛と異なり、牛本来が持つ生命力と風土の特徴を生かした飼育方式が特徴です。放牧地では、無農薬の牧草を食べ、冬は牛舎で国産100%の飼料のみで飼育。国内の穀物飼料のほとんどは外国産ですが、食の安全のために国産飼料のみを使う取り組みを続けています。

短角牛(日本短角種)は、岩手の沿岸と内陸を結ぶ「塩の道」の物資輸送で活躍した南部牛がルーツ。現在では岩手県を中心に飼育され、その頭数は肉用牛全体のわずか1%に過ぎないそうです。霜降り信仰な日本にあって、赤肉に注目が集まるというのも不思議なことです。肉の味だけでなく、風土の特徴を生かした飼育方式や国産飼料の使用なども、もっと着目されていい取り組みだと思います。