2011年07月06日

中国薬膳料理 星福 銀座

銀座にお気に入りの中国料理店がある。値段はそこそこだが、料理の質が高くコスパがいい。そしてなにより体にいい。中国薬膳料理 星福(しんふう)のレシピは、薬膳アドバイザーが監修したという。オーナーは上海出身。東大から大手企業に入社し、その後、星福のオーナーになった。広東料理をベースとした質の高い薬膳中国料理を供している。「季節の薬膳コース」は4種類あり、それぞれ、星7,350円、福10,500円、天12,600円、仁15,750円。1日5組限定で、星コースが5,250円という特別割引だったので、久々に訪問することにした。星福の料理を食べると、体が温まる。今の時期なら汗だくになるほど、体の芯から温まる。

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最初に運ばれてくるのは、特製薬膳前菜三品の盛り合わせ。真ん中は、金針菜(きんしんさい)、黒木耳(くろきくらげ)、麩(ふ)。右側の麺のように見えるのは、干した豆腐を切って高菜で合えたもの。チャーシューは甘めの味付け。簡単な3品だが、安定感がある。まずはこの盛り合わせで、浮ついた気分がキュッと締るような気がした。

白身魚と山くらげの黒酢炒めは、黒酢がきいて、甘味と酸味のバランスがいい。冬瓜、蓮の実入り季節の薬膳蒸しスープは、ナツメ、冬瓜、山芋、蓮の実、豚肉などが入ったスープ。食べるほどに汗が吹き出てくる。あっという間に体全身が温まった。東洋医学では、体を温めることが最も重要だという。食物も身体を温めるものと冷やすものに分類され、例えば体を冷やす蟹を食べる時には、体を温める生姜湯を一緒に飲むというように、食べ合わせに細かく気を使っている。このスープは、3品目にしてメインの風格がある。そして食後まで体がぽかぽかでいられるのは、このスープのおかげだと思う。オリジナルの薬膳酒やお茶も種類が多く、メニューには効能についても詳しく説明されている。風邪気味な人、ストレスのある人、胃腸の弱い人、それぞれ自分に合った酒や茶を選択できる。

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帆立とアボカドの海苔巻き揚げは、噛むと香ばしい香りが口内に広がる。ほんのり温かいのも嬉しい。いつも思うことだが、星福はコースの組立てがいい。料理を出す順番がよく練られていると思う。一品一品が強い個性を持ち、しかもそれらが組み合わされて、効果が倍増しているようだ。

陳皮入り車海老のにんにく味噌蒸しが運ばれてきた。「鹿の角が入っています。このスライスされているものがそれですね」。はじめて見る人だが、丁寧で安定感のあるサービスをしてくれる。最近、星福がよくなったところは、内装とサービス。この2つは料理とは不釣合いなほどのレベルだった。それが今回、久々に来てみると、清潔感のある内装と、しっかりとしたサービスで迎えてくれた。これだけでも店の印象は格段と上がる。車海老はニンニクと味噌と油が絡まり、マイルドな食感になっている。海老の切り方もいい。薄く縦にスライスされ、身を外しやすくなっている。これをニンニクの海にたっぷりと泳がせ、そのまま口の中に放る。これはうまい。今年のベスト1皿の候補になりそうなほど気に入った。

苦瓜と和豚の黒豆鼓炒めは、豚と黒豆がよく合う。中国料理の油物のうまさを実感できる一品。中国料理には火を加えた料理の名前が多い。炒(チャー)は「炒める」という意味だが、油は少なめで短時間炒める場合に使う言葉。爆(バオ)といえば、「炒」よりもさらに強火になる。両面を焼く場合は、煎(ジェン)と言うなど、細かく使い分ける。言葉が多いということは、それだけ奥深く、様々なテクニックがあるということだろう。ここで菊の花のお茶が運ばれてきた。たっぷりと5~6杯分はある。こういうところでケチらないから、この店は気分がいい。

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シメは2種類。ナズナ入りお粥または、ねぎつゆそばを選ぶことができる。ねぎつゆそばは、スープがうまい。運ばれてきた時、いい香りが周囲に広がった。ネギとハムを炒めた香りだろうか。麺は細麺でごわごわとした硬めの仕上がり。このバランスは何なんだろう。主役はやはりスープだと思う。こういうものをラーメン好きの人に食べてもらって、感想を聞いてみたい。行列を作るには、油が足りないだろう。塩味で輪郭をはっきりさせる必要もある。ただ、コースのシメの麺としては、このくらいが適当ではないだろうか。

お粥は薄味でやさしい味。薬膳らしく胃に負担をかけない。こちらの方が穏やかに食事を終えることができる。デザートは、杏仁豆腐。最近、胃が小さくなったのか、「もういらない!」というほど満足した。量は多くはないが、少しずつちょうどいい時間で出されるので、たっぷり食べたという気になる。そして汗を拭き拭き、店を後にした。外は少し冷たい風が吹いていて、心地がいい。電車の中でボタンを外さなければいけないほど、いつまでも体が冷えなかった。お酒は2杯しか飲んでいない。中国薬膳料理とはこういうものなのだろうか。 ひきかけの風邪が一気に吹き飛んだような気がした。



■店名:中国薬膳料理 星福(シンフウ)
■住所:東京都中央区銀座6-9-9 かねまつビル6F
■電話:03-3289-4245
■営業時間:11:00~15:00(L.O.14:30)、17:30~22:00(L.O.21:00)、 土・日・祝11:00~20:30(L.O.20:00) 
■定休日:無休

星福 銀座(くにろく 居酒屋探訪記)


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コメント

猛暑に食ったら身体が温まりすぎちゃう!(笑

◆じくさん
ほんとに。涼しくなってから行きたいですね。

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