2011年12月28日

Google Eat Beat Dinner ごちそうフォト

最近Googleの方々とお会いする機会が増えている。来年2月頃に予定しているある企画について打合せを進めているためで、僕の役割はこの企画についてアドバイスをしたり、イベントに主体的に関わること。Googleらしく誰でも参加可能な企画にしたいのだが、参加者20人くらいの小さな企画になりそうだ。
※もし読者の方で興味のある人がいたら事前に僕にメールを送ってください。まだ内容については何も話せませんが、メールいただいた方はなるべく参加できるようにしたいと思います。

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その流れでまずは第1回目の企画として、Google Eat beat dinner ~食とネットをつなげる忘年会~が開催された。「食を愛する人とネットを愛する人の融合」をコンセプトに、食に関心の高い人とGoogleのサービスを日頃よく使っている人たち約50人が集まった。この2つの「人種」は普段ほとんど接点がないと思われる。

食に関心がある人の中でもブログなどをやっている人は比較的ネットサービスに詳しい人たちだが、それでもネット系の人たちと比べるとリテラシーには圧倒的な差がある。こういう人たちが1箇所に集まって、はたして会話が成り立つのだろうか。水と油を混ぜることで何かを生み出そうとするのがGoogleという会社。とにかく分け隔てなく人を呼んで、混ぜてみる。そういう場を提供するのがこの人たちの仕事ということなんだろうか。何人か呼んでほしいということだったが、厳選させていただいて築地王小関さん55aiaiさんのお二人をお誘いした。

2枚目の写真はGoogleプレイスでチェックインした場所を赤いドットで示したもの。見事に大陸が浮かび上がった。世界ではこれほど使われているプレイスも日本ではまだまだこれから。今後日本でもプレイスが身近な存在になるのは間違いない。

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会場は神宮前のギャラリーVACANT。 1階はショップになっていて2階はかなり広いスペースがある。座席は事前に決められていて、僕は食関係の人が集まるテーブルだった。

料理はeatripを主催するフードディレクター野村友里さんが「ひびきあう、ごはん」をテーマに作ったメニュー。最初に各テーブルに巨大なパンが運ばれてくると、次々と歓声があがった。テーブルごとに様々な形のパンがあったが、僕らのテーブルに運ばれてきたのは一人分のパーツが連なったもので、手でちぎると中からオリーブやらアンコやらいろんなものが出てくる。「オリーブが入ってた~」とかいう歓声を聞きながら、何が入ってるのかな?と期待しながらちぎっては食べ、ちぎっては食べ。でも結局、僕のパーツには何も入っていなかった。ちょっと残念だがパン自体はおいしかったのでまあよしとしよう。

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冬野菜のアペタイザー

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大和芋のスープ

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白身魚と蓮根のサラダ

会場ではサプライズでGoogleの新しいサービスごちそうフォトの発表も行われた。ごちそうフォトに参加するには、

1. スマートフォンに Google+ のアプリをインストール

2. スマートフォンで料理の写真を撮る

3. 公開設定を"一般公開"にし、撮影した写真をつけてチェックイン。その際にハッシュタグ「#ごちそうフォト」をつける。

この3つのステップだけ。やってみれば意外と簡単だ。投稿された写真は「ごちそうフォト」のサイトでも表示される。

このサービスは写真をのせるだけで終わりではない。お店のリストを作成したり、写真を通じて撮影者と情報を共有できたり、日常の「食べる」という行為が他者とネット上で共有できる。そういったコミュニケーションの場を提供することを狙いにしているようだ。

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コッコーバン鶏の赤ワイン煮込み

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クラシックプリンとラムマロンのアイス

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Albero di Olivo オリーブ カッティングボード(まな板)

途中でiPadが回ってきて、「おいしい写真はどっち?」というアンケートが行われた。これは事前に参加者に送ってもらった写真を1対1で勝負させて1位を決めるというもの。ごちそうフォトのトップにも使われている僕の大阪のブノワの写真が2位になって、突然前に呼び出されることになった。簡単なインタビューと賞品の贈呈。インタビューは何度受けても慣れないものだ。そっけなくて申し訳ない。2位の商品はAlbero di Olivo オリーブ カッティングボード(まな板)。ひとつひとつハンドメイドで作られたもの。オリーブの木がまな板に使えるほど太くなるには何十年もかかる。実をつけているうちは伐採しないとのことで、とても貴重なものなんだそうな。

2011年12月14日

ペンギン食堂 石垣島ラー油

石垣島に辺銀食堂という店がある。辺銀とは見なれない字だが、これで「ぺんぎん」と読む。ご主人の苗字が辺銀さんなのだとか。ペンギン食堂は「石垣島ラー油」で一躍有名になった。僕がはじめてこの店のことを知ったのも、すでに入手困難だった石垣島ラー油をいただいた時だった。当時、(今でもそうなのかもしれないが)石垣島ラー油を東京で買えるのは銀座の「わしたショップ」というアンテナショップだけだった。わしたショップでは毎月10日に発売する。この日はたいてい開店前から行列し、並んでいる人たちに整理券を配って販売終了。いつもこのパターンなんだそうだ。

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そんなことなら普通に買いに行ってもお目にかかれるはずがない。僕も何度か見に行ったことはあるが、棚にはいつも「売切れ」の文字と石垣島ラー油によく似た類似商品が置いてあるだけ。自分で買うのは初めから諦めているのだが、「久しぶりに石垣島ラー油が食べたいなあ」と思っている時にたまたま誰かがくれたりする。自家製ラー油をずっと作っている我が家としては、それほど需要があるわけではないのでこのくらいのペースがちょうどいいのかもしれない。

ペンギン食堂は石垣島の南端に近いところにある。石垣島ラー油で一躍全国区になったものの、今でもその名の通り食堂として営業している。何かのついでに一度行ってみたいと思っているものの、石垣島に「何かのついで」なんか滅多にあるはずもなく、いまだ訪問できずにいる。ところがこのペンギン食堂は時々東京進出をしている。今年はけっこう長い期間、青山のワタリウム美術館に出店している。地下のミュージアムショップに行く途中、階段の横のちょっとしたスペースにある「オン・サンデーズカフェ」でペンギン食堂のメニューを食べることができるのだ。

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期間は2011年10月17日(月)~2012年1月15日(日)。「石垣ペンギンとオン・サンデーズのアート&豊年祭」としてペンギン食堂がオン・サンデーズ内に期間限定オープンしている。「1日20食限定。要予約」というから、まだ大丈夫かな?と不安になりながらお店の人に詳細を聞いてみた。僕が行ったのはこの企画がはじまったばかりの頃で、予約はまだ全然入っていなかった。早速予約をして後日出掛けることにした。

青山ペンギン定食(2,000円)では4種類の料理を食べることができる。そのうち3つはすぐに盆にのせられて運ばれてきた。一つ一つは小さいが、3つ合わせるとランチで食べるにはボリュームがある。ジャージャンすばには特製ジャージャンみそがかかっている。これは辺銀さんが北京の叔母さんから習ったレシピに干しエビや芽菜(ヤーツァイ)を加えてアレンジしたものらしい。ヤーツァイというのは四川省名産の漬物のことだそうだ。麺はペンギン食堂オリジナルの八重山そば。無添加・無かん水のすば。沖縄では「そば」のことを「すば」という。

卓上には石垣島ラー油とにんにく油が置かれていて好きなだけ使うことができる。にんにく油を少し入れて香りづけをしておいて、石垣島ラー油をたっぷりとふりかけた。このすばのうまいこと。石垣島ラー油のうまさもより引き立っている。すばとラー油の相乗効果。奇跡的な相性の良さではないか。

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石ラーツナ丼は、石垣島近海でとれたビンナガまぐろを100%使用。これも石垣島ラー油と相性がいい。やっぱり自家製だからオリジナルメニューに合うようになっているのだろうか。ペンギン食堂のメニューは石垣島ラー油でさらにうまくなる。アーサスープは、黒島産のアーサ(あおさ)を使用したスープ。磯の香りがたまらない。

デザートはアイスクリームの黒糖ジンジャーシロップかけ。「ゆきさんちの黒糖ジンジャーシロップ」は波照間島産の黒糖と生姜を煮込んで作った手作りのシロップ。ラー油のかけすぎで若干もたれぎみだったのが、これを食べるとさっぱりとした。で、調子に乗って追加でデザートを食べることにした。

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ちょうど開催されていた「草間彌生 ボディ・フェスティバル in '60s」展。ミュージアムショップは草間彌生さんのドギツイ作品に占領されていた。オン・サンデーズも壁に真っ赤な水玉を貼りつけている。この期間、ワタリウムは草間彌生一色になっていた。特別メニュー水玉ケーキのセット(800円)を注文。正直ビジュアルは微妙だが、味はまずまず。この店はカフェとしては穴場。完全にノーマークだったのだが、静かで落ち着ける空間だ。

ワタリウム美術館はスイスの建築家マリオ・ボッタの設計。たぶん日本で唯一の作品だろう。オン・サンデーズは美術館よりも古くからあり、今は一階と地下で営業している。一階ではなんと石垣島ラー油も販売している。あまり知られていないようなのでこっそり書いておくけど、売切れてもいないし行列もしていない。いつも普通に店先に並んでいる。こんなに平和に売られているのはここだけかもしれない。



■店名:ペンギン食堂 オン・サンデーズ
■住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
■電話:03-3402-3001


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2011年12月06日

燻製キャンプ in 白州

白州蒸溜所の特別ツアーは、実は1泊2日旅行の初日だった。白州の森の素晴らしさはサントリー白州蒸溜所 見学という記事に書いた通り。森香るハイボールを堪能したあとは、「IN THE BARREL」という白州蒸溜所内のショップで買い物を楽しんだ。樽材を再利用した木材で作ったお箸とか箸置きとかお盆とか、燻製とかウイスキーとかいろいろ購入した。特に僕が楽しみにしていたのは、白州蒸溜所でしか売っていない「サントリー白州蒸溜所シングルモルトウイスキー」。シリアルナンバーが刻印されたレアものだ。こんなうまいモルト、もっと売り出せばいいのに。どういう事情か白州蒸溜所でしか買うことができない。だから好きな人はここに来ると必ず2~3本買って帰るらしい。さて、白州蒸溜所の後は、白州にあるキャンプ場での燻製教室が予定されている。

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この楽しいツアーを企画してくれたのは、本になったブログ燻製記でも有名な燻製道士さん。燻製道士さんは、複数のブログを運営しているが、少なくとも僕が知っているだけでも4つくらいはすごく有名なブログだ。どのブログもハイクオリティ&高頻度の更新を続けている。どうすればそんなことが可能なのか?秘訣は単純に寝ないことらしい。ストイックに毎日飲み歩き、睡眠時間を削って記事を書く。一人でキャンプ場に行って飲まず食わずで燻製を作って写真撮影したり、かなりアヤシイ生活を送っておられる。でもその苦労の甲斐あって今や燻製界(というのだろうか)で広く知られる存在。その達人から燻製作りを教わることができるというのが、今回の燻製キャンプなのだ。

周囲から心配の声も上がるほど超多忙な燻製道士さんが更に自らを追い込むために(?)企画されたツアー。そのお誘いメールは突然送られてきた。「白州蒸溜所といえばモルトと燻製の聖地。まずは蒸溜所見学をして、そのあと近くで燻製キャンプやりませんか?燻製に合うシングルモルト白州を飲んで、翌日はみんなで日向山あたりを山歩きしましょうか」。モルト、燻製、キャンプ、山。燻製道士さんを惹きつけるキーワードがちりばめられた夢のような企画。でもたぶんそのあと会社に直行するかブログを書くかして、燻製道士の土日は終わっていくんだろうなあ。この人いつ寝てるんだろう。そんなことを考えつつ、燻製道士が住む白州の森に向かった。

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燻製教室がはじまった。中華鍋にチップを入れて火にかける、その上に網を置いてベビーチーズとかまぼこの燻製を作る。これを熱燻という。鍋の蓋を上げるとたった10分ほどで、おいしそうな色つやをした燻製が姿を現した。これには一同大興奮。こうして目の前で見せてもらえると、とても分かりやすく燻製の原理が理解できる。しかし落ち着いて見ていられるのは序盤だけだった。ホタテ、ナッツ類、たくあん、ローストビーフなどを仕込み、複数の燻製器を時間差で回転させていく。いつ仕込みをして、いつ火をつけるか、途中で裏返しにするのも忘れてはいけない。温度管理も欠かせない。燻製道士はかわいそうなくらいのフル稼働をはじめた。それを見越してか事前に綿密なタイムスケジュール作って燻製キャンプに臨んだらしい。その紙には何種類もの燻製を同時に作るための詳細なスケジュールが書き込まれていた。(※こちらに写真が出ています⇒燻製キャンプ in 白州 (1)燻製教室と燻製宴会篇)何事にも全力を注ぐ。これぞ燻製道士の真骨頂だ。

豚の肩ロースをビニール袋に入れて塩コショウ、おろしニンニクなどを入れる。最後に贅沢にも白州を投入。これはうまいに違いない。この分厚いブロック肉を燻製にして食べようというのだから、たまらない。うずらの卵とソーセージの燻製を仕上たところでようやく宴会が開始された。角、山崎、白州10年、白州12年などウイスキーと、ビールはプレミアムモルツ、そしてこの夏我が家でも流行ったノンアルコールビール「オールフリー」など、とにかく飲み物には事欠かない。

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キャンプ場は紅葉に包まれていた。白州は水の豊富な場所だ。近くに大きな川が流れ、燻製作りをした場所のすぐ隣にも小川が流れていた。小川というとのんびりしたイメージがあるが、この川は急流で小さいながらも大変な水量だ。その支流もさらに森の中を流れていく。このキャンプ場にいるだけで、白州の山にはきれいな水が大量に流れていることがはっきりと感じ取れた。サントリー天然水や白州蒸溜所は白州にあるが、この水量、水質を目の当たりにすれば、工場のひとつも作りたくなるだろうと妙に納得した。

ぼんじりの燻製もうまかった。チーズの燻製は中がトロトロの状態。密閉されたスモーカーの中でこのタイミングを見極めるのは難しい。燻製道士さんの経験値の高さが伺える。

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おそらく燻製道士さん長年の夢であったろう、白州で飲む白州12年のハイボール。それも燻製を食べながら飲めるというのがいい。鉢植えのミントの葉を一枚ちぎって手のひらでパン!と叩いて入れる。これが白州の「森香るハイボール」だ。今まで最高のハイボールは白州10年かラフロイグ10年だと思っていたが、白州12年も捨てがたいということがこの燻製キャンプではっきりとした。こんど行きつけのバーで作ってもらおう。バーで飲むハイボールは特別にうまいから、白州12年がどんなハイボールになるか楽しみで仕方ない。

シメは改良に改良を重ねたという燻製カレー。カレー粉に燻香を付けていたのは知っているが、レシピなど詳細は不明。このおいしさはハンパじゃなかった。丸々2杯分おかわりしたのは、たぶん僕だけだったのではないか。この燻製カレーのライバルが都内にあるというから、今度食べ比べてみようと思う。本家に迫る味なのはたぶん間違いないだろう。