2017年02月02日

愛養 築地


二軒目は愛養に向かった。愛養はカウンターだけの小さな店で、通路も狭い。少しよけてもらわないと奥に行けないほどだ。そのおかげで他のお客さんと一瞬気持ちが触れるような気がするが、実際は誰も気に留めていない。毎日来る人にとってはいつものことなのだ。

たまたまカウンターの真ん中が空いていたので、つきじろうさんと、すけりょうさんと3人で並んで座った。ご主人とお姉さんの間の席だ。つきじろうさんがお姉さんといろいろ話をしていると、すけりょうさんが小さなスケッチブックを出して来て、何やら描き始めた。あの独特のタッチのイラストがスラスラと出来上がっていく。まさか生で見ることができるとは。お店の方も注目していて、絵のことが話題になった。


ご主人は面白い方で、先代の話などを聞かせてくれた。先代とは血の繋がりは何もないそうだ。元々、腕のいいコックだったそうで、築地の他の店に行っては「お前、なんだこのトンカツは!しっかりやれ!」みたいなことを平気で言っていたそうだ。話に出て来るのは築地でも古くて有名な店ばかりなので、今のご主人もひやひやしていたことだろう。

愛養もかなり古い。市場が日本橋にあった頃からの店で、ご主人が見せてくれた昔の東京の喫茶店の番付にも載っている。写真で丸がついているのが愛養だ。これが明治21年に出たものだから、それ以前からあるのは間違いないが、創業何年なのかはご主人も知らないらしい。

ゆっくりとした空気の流れる店内で、ご主人のお話を聞いていると時間を忘れてしまいそうになる。僕はこの後仕事なので、このあたりでお二人と別れることになった。できればあと1時間くらいのんびりコーヒーでも飲んでいたい。そういえば、昔みんなで築地を食べ歩いた時も最後は愛養だったなあ。僕にとって思い出深い店でもあります。


すけりょうさん上京! 築地

■店名:愛養
■住所:東京都中央区築地5-2-1築地中央卸売市場内6号館
■電話:03-3541-2140


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