T(てぃ) 愛宕

和食 寿司

地下鉄神谷町駅から5分ほど歩くと、愛宕神社参道の入口が見えてきます。参道を少し登ると、交通量の多い通りからわずか10メートルで別世界のような静けさです。この坂の上が愛宕神社。愛宕神社の敷地内には燈篭が並んでいて、その奥にひっそりと「T(てぃ)」があります。「T(てぃ)」はソムリエの田崎真也さんの店で、食材も酒も、東京産のものしか使用していないという、こだわりの和食店です。
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多摩や青梅や高尾山にもいい食材はあります。伊豆諸島の魚もいい。23区の地酒も捨てがたい魅力があります。実際「T(てぃ)」で食事をすると、東京の食材だけなのに、これほど豊かな料理ができるものかと感心するほどです。
コースは9,800円のみ。そのうち前半だけ3,900円という注文もできます。店員さんが「基本は3,900円にして、コースにある焼き物などを追加することもできますよ」と教えてくれたので、そうすることにします。今日はあまり食べれそうもないし、お腹と相談しながら追加注文することにしました。
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馬込人参のムース
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東京江戸野菜 里芋と根芋の胡麻がけ
前菜は5品出てきます。まずは「馬込人参のムース」と「東京江戸野菜 里芋と根芋の胡麻がけ」。馬込の人参とは、野菜も面白い。「馬込人参のムース」はさっぱりとしています。一品目からちょっとした驚きがありました。
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練馬産 千住焼葱 江戸甘味噌添え
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徳久利蒸し(舞茸・牛旁・かぶ・合鴨)
続いて「練馬産 千住焼葱 江戸甘味噌添え」、「寄せ豆腐 島塩辛のせ」、「徳久利蒸し(舞茸・牛旁・かぶ・合鴨)」などが続きます。手が込んでいて、特徴のある品ばかりです。
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酒は「純米 高尾山」をぬる燗でもらうことにしました。メニューをめくると、知った酒もあって面白い。澤乃井は青梅の酒です。普段それほど気にしませんが、ここにくると「東京産」ということに敏感になります。
「純米 高尾山」はかなりしっかりした飲み口。店員さんは扱っている日本酒の味もよく分かっていて、おすすめの飲み方も教えてくれます。勧められた飲み方に間違いはありませんでした。これほど酒について把握している店員さんも珍しいと思います。
その他は、「純米 高尾山」780円、「地酒 東村山」680円、多満自慢の「多摩の慶(よろこび)」1,450円などを飲みました。「多摩の慶」は五百万石を磨いた純米大吟醸。東京の酒のクオリティもかなりのものです。この日でずいぶん見直しました。
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オナガ鯛・フエ鯛・シマアジのお造り
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キンメの酒しゃぶ 地のり風味
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鮮魚は伊豆諸島産です。「オナガ鯛・フエ鯛・シマアジのお造り」、「カサゴ白雪、もみじ酢添え」。「キンメの酒しゃぶ 地のり風味」は地のりを入れて、キンメをしゃぶしゃぶにします。コースの中盤ですが、ここで前半を終えるのもちょうどいいくらいです。全体のコースにすると、さらに、焼き物、煮物、強肴、食事、甘味と続きます。
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鳥滑鶏卵の釜飯
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最後に追加で、「鳥滑鶏卵の釜飯 二合~」2,300円を注文。これは30分ほど時間がかかるので、少し前に頼んでおかなければいけません。一緒に出される卵を、食べる直前にかき混ぜます。
T(てぃ)については、田崎真也さんの店ということも、東京の食材しか使わない店だということも、何も知らずに訪れた店でした。料理はおいしくて、酒も個性的、東京を大切にするこだわりの店でした。
■店名:T(てぃ)
■住所:東京都港区愛宕1-5-3 愛宕神社境内
■電話:03-6750-5540
■営業時間:11:20~21:30
■定休日:月曜日
2008.12.20

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