ペルー旅行記 マチュピチュ

ペルー旅行記(新婚旅行)

マチュピチュ
この旅行の最大の目玉、世界遺産マチュピチュにやってきた。インカがスペイン人に侵略された後も、長らく発見されなかった空中都市マチュピチュ。高い山の尾根にあるため、下からは全く見えない。発見が遅れたのはそのためだろう。ペルーレイルを下りバスに乗り換えて、さらに山を登る。マチュピチュには、太陽の神殿や夏至と冬至が正確に分かる窓などもあり、太陽の動きを観察できる仕組みになっている。インカにとって太陽は重要な存在だ。それにしてもこれほど観察のための設備が必要だろうか。マチュピチュには特別な役割があったのかもしれない。
数年後には遺跡の中に入れなくなる可能性があるそうだ。広場の中央に亀裂がが入っていて、それが年々広がっている。日本から京都大学の先生が来て、針金を張って行ったという。その針金はすぐに切れてしまい、今張られているのは3本目。ものすごい勢いで地殻変動しているようだ。マチュピチュは元々、地殻変動で壊れた山に作られたという説があるらしい。こんな山奥の高所に大量の石を運び込むのは大変な労力だ。写真の中央下側には崩れた巨石が写っている。山が崩れて露出したこのような岩を使って、遺跡を作ったのではないか。岩を切り出す必要もないので、その方が合理的だと思う。
中央の大きな山の山肌がピューマの顔に見える。さらにその右側の山が胴体になっているという。インカの聖なる動物ピューマは至る所で登場する。これは人工ではなくて偶然の産物。ガイドのマリオさんが子供の頃、マチュピチュに来た時に聞いた話らしい。ちなみにマリオさんは日本に住んでいたことがある。奥様は日本人だ。マリオさんはアマゾン専門のガイドだが、マチュピチュやインカの文化に関する深い知識も持ち合わせている。もちろんここに書いていることも、マリオさんに聞いた話が中心になっている。マチュピチュは謎も多いが、噂や言い伝えも多い。どれが本当のなのか誰にも分からないし、僕も詮索することにはあまり興味がない。ここに書いたことが僕の中での真実だということで十分だと思う。
石組
川
広場
地震
まずは向かいの山の段々畑から遺跡全体を見学した。マチュピチュに入れなくなった後は、こちらから見るだけになりそうだ。ここからでも十分な近さでよく見えるのだが、せっかくマチュピチュに来たのなら遺跡の中に入りたい。マチュピチュまでの道のりはものすごく遠い。日本からアメリカ経由でペルーに行き、クスコから電車で3~4時間。さらにバスに乗って山頂に行き、最後は徒歩で少し山を登る。たぶん若い頃しか行けないし、僕ももう行くことはないだろう。そのくらい日本からは遠い場所だ。一生に一度でもいいから行ってみたかったのだが、新婚旅行で訪れることができて、ほんとうにいい思い出になった。
うさぎ
水
トイレ
落書き
写真のうさぎのような動物は、実はうさぎではないようだ。耳の長いねずみの仲間という説もある。このうさぎに会えれば運がいいとか、雨が降るとかそんな話もあるという。
マチュピチュはまだまだ謎が多い。いろんな説があるようだが、教育施設ではないかというような説もある。太陽の動きを観察できる作りになっているので、ここで暦を作ったという人もいる。インカ帝国の皇帝は息子達に英才教育を施した。学問は、一つは天文の知識であり、もう一つはコカの知識だ。コカの葉に含まれる成分には覚醒作用や疲労回復作用がある。インカ帝国では、労働者にコカの葉を与え、コカの葉を噛みながら作業させることで、疲労や空腹を感じずひたすら働き続けることができたという。そして労働の対価としてもコカを与えた。コカを欲するようになることで、彼らは精神的にも帝国に支配されてしまう。そうやって統治したのがインカ帝国だという。
マチュピチュには上下水道が完備されていた。山頂なのに、いったいどこから水を引いてくるのだろう。水洗トイレの跡も残っていたが、今となってはただの穴でしかない。こんな場所に高度な文明があったということが、マチュピチュが何らかの特別な施設だったことを物語っている。
一番下の写真には落書きがされている。ちょっと見えづらいが、書かれていることは、「我々が最初の発見者だ」というようなことらしい。現地の農場主がマチュピチュの最初の発見者という話だが、その前に誰かが訪れたのだろうか。マチュピチュは、王族の妻たちが生活した場所だとか、伝染病になった人たちを隔離した場所などという説もある。何れにせよ、現地の人たちも知らないほど、隔離された秘密の場所だったようだ。
プレート
パスタ
コカの葉
コカ茶
マチュピチュ村に下り、Toldoで昼食。ピザやパスタもあるビュッフェ形式のレストランだ。食後にはコカ茶が用意されていた。ペルーでは多くのレストランにコカ茶が置いてあるが、ティーパックのものが普通。コカの葉をお湯に入れて飲むのは、これがはじめてだった。コカは高山病対策にもなるので、飲んでおくのがいいという。高地にもだいぶ慣れてきたので、ここでもビールを1本飲んだ。山登りのあとのビールはいいものだ。
マチュピチュの麓には温泉がある。温泉好きなのでマチュピチュ温泉にも行きたかったが、なぜかこの時はそれほど行く気にならなかった。途中店で水着を借りて温泉に入る。ツアーの人たちは何人かで温泉に行ったようだ。今になってみれば僕も行っておけばよかったと思う。将来マチュピチュにまた行くことがあるかもしれない。その時の宿題にしておこう。
列車
マスク
ファッションショー
夜景
帰りは途中までペルーレイルで、その後はバスに乗り換えて夜景を見ながら帰る。車内では車掌さんがマスク姿で、わけのわからないパフォーマンスで爆笑を誘った。スタッフ全員によるファッションショーもあり、お客さんも参加して盛り上がった。これはかなり人気のイベントらしい。
アスパラ
サーモン
デザート
ソファ
夜はLIBERTADOR CUSCOに戻って夕食。ペルーの料理といえば、代表はセビ-チェだが、僕はこのアスパラのスープのうまさにも感激した。やはりLIBERTADOR CUSCOはいいホテルだ。朝食はコックさんがホールでスクランブルエッグを作ってくれる。こちらでは卵は食べないように言われていたのだが、つい食べたくなるほどおいしそうな香りがする。我慢できず少しいただいてみた。ふわふわの卵で味もいい。体調も特に問題はなかった。
パン屋
パン
リャマ
アルパカ
マフラー
バスでの移動中、有名なパン屋の前で停車してパンを購入した。大きなパンなので、1枚を全員で分けて食べた。やや甘みのあるパンで、かなりおいしかった。これは日本でもウケるのではないだろうか。
その後立ち寄ったのは、アルパカやリャマなどがいる販売所。ここでは自由に餌をあげることができる。ベビーアルパカなどの毛は高級な素材。現地でもかなり高いのだが、交渉をしていくと、元値は何だったの?と拍子抜けするくらいに大幅に値下がりしていく。うちの奥さんはベビーアルパカの赤いマフラーを購入。写真の上の方に写っている花柄のマフラーだ。たくさん動物がいるので、みんなで触りまくった。思い出に残る楽しい休憩だった。

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