くう 大塚

居酒屋

大塚駅周辺にはいい居酒屋が多い。駅前には江戸一があるし、串駒、こなからなども僕のお気に入りで、昔よく通った。この周辺には、居酒屋の名店がいくつも軒を連ねている。まるで酒飲みの聖地のような場所だ。社会人になって、真っ先に大塚に住むことにした。飲み歩きの拠点として、これほど適した場所はないと思ったからだ。その後引っ越して、今では大塚に来ることは滅多にない。大塚駅で下りるのは、居酒屋に行く時だけになった。のむのむさんと「久々に飲みに行きましょう」という話になった。お店はのむのむさんにおまかせ。のむのむさんは鼻が利く。「最近気になっているんだよね~」という店に連れて行ってもらうと、大抵ものすごくいい店だ。今は大塚の「くう」が気になっているという。聞いたことのない店だ。大塚であれば、他にも候補があるのに、あえて初めての店。大塚に住んでいた頃からあった店なのだろうか。家の近くもよく見て歩かなければ、名店を見過ごすことになる。
刺身盛り
大塚「くう」は、二人で切り盛りしている小さな店。たぶんご夫婦だろう。中に入ると、既に地元の人が飲み始めていた。名店であって、地元密着というのは難しい。大塚には「こなから」という料理の素晴らしい居酒屋もあるが、地元の人がウダウダととぐろを巻いていることが多い。それはそれでいいことなのだが、それは地元の人にとっていい店であって、我々は事情が違う。「くう」の常連は、大人しく静かに飲んでいる。客を見れば居酒屋が分かる。ここはいい店に違いない。
あなご白焼き
とうがらし焼き
お通しは、黄ニラと子持ち昆布。子持ち昆布一切れに鰹節が軽く掛かっている。お通しは控えめなのがいい。でもこれはうまい。もうちょっと食べたいかも。刺身盛り合せ2,000円は、真ごち、かつをづけ、真だことの3品と、お品書きに説明があった。刺身はなかなかうまい。特にカツオのづけがよかった。あなご白焼き900円、伏見とうがらし焼き650円などをつまみながら、酒を進める。まずは燗酒。燗酒は、神奈川の「天青」600円。1杯目はお燗を飲みたいけれど、料理と合わせると何かが違う。純米酒もあるが、今日は純米吟醸を飲もう。宮城の「阿部勘」750円、佐賀の「東一」800円、栃木の「鳳凰美田」750円などを次々と飲む。やはりこのメンツで飲むと酒が進む。酒飲み同士で飲む酒は、この上なく楽しい。好きな酒をじゃんじゃん飲んでも、誰も酔わない。と思ったが、帰り際の足取りはかなり怪しい。酔ってないと思うのは、既に酔っている証拠なのかも。
塩焼き
天ぷら
イサキの塩焼き、はも天ぷら900円、茶豆塩ゆで650円、合鴨ロースくわ焼き850円、ごま豆腐600円、地鶏もも肉ごま正油つけ焼き850円、地玉子出汁巻きなどなど、際限なく注文。これだけ食べているということは、その分飲んでいるということ。酒もうまいし、料理もうまい。だから次々注文して、みんなでワイワイ言いながら、すぐに平らげてしまう。店を出て分かれた後、つい昔の習慣で駅前のホープ軒本舗に寄ってしまった。「にんじんが入っているからスープが甘い」。その話を寝るまでしていたという。全く記憶にない。いや、いい店だった。のむのむさん&相方さん、ありがとうございました。また飲みましょう。
※のむのむさんの記事はコチラ
■店名:くう
■住所:東京都豊島区南大塚1-48-9
■電話:03-5978-4557
■営業時間:17:30~22:30
■定休日:日曜・月曜

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