祇園丸山の常連さんに誘われて、京都へ。慌しく1泊2日で帰ってくる弾丸ツアーです。前日の遅い時間に京都に入ると、そのまま祇園に向かいました。目的地は祇園サンボア。木屋町のサンボアで感激して以来、「次は祇園サンボアに行こう」と心に決めていました。薄暗くなりかけた祇園の街は、狭い路地をタクシーが行き交って大変な混雑をしています。地図を見ながらサンボアの近くまで来ると、目の前に「祇園丸山」がありました。サンボアはこの裏側、小さな路地を2つほど曲がったところにあります。店先には「SANVOA」と書かれた暖簾。この暖簾はこの場所にしっくりとくる。暖簾を下げるようになったのは、祇園サンボアに足繁く通った作家、山口瞳さんにプレゼントされて以来だそうです。山口さんの字で「サンボア」と書かれた暖簾は代替わりして、今の新しい暖簾になっています。
店に入るなり、若いバーテンダーさんに「すみません、マスターはちょっと出てまして・・」と言われました。祇園サンボアのマスター中川立美さんは、このバーの三代目。皆がマスター目当てに訪問するので、開口一番こういう言葉が出るのでしょう。店の奥まで真っ直ぐに通ったカウンター。その奥にも席があって、どうやら先客が2人いるようです。僕らははじめてなので、入り口近くの席に座ります。とりあえず角ハイボールを注文。SAMBOAの文字が彫られたオリジナルのグラス。ツマミがピーナッツなのもサンボアならではです。木屋町ではピーナッツの殻を床に捨てるのがルールでしたが、祇園ではキレイに剥かれて出てきます。店内は清潔で、ボトルもきちんと並べられています。カウンター上には、グレンギリーやブルイックラディなど懐かしいモルトがありました。
マスターが戻ってきて、常連さんも次々と入店します。マスターは我々にも、細かく気を使ってくれます。混んできたので最後に1杯飲んで帰ることにしました。ジョニーウォーカーのキーモルト、スカイ島のタリスカー。いつからかタリスカーをストレートで飲むのが好きになりました。アテには名物のホットサンド。雰囲気が良く、いつまででもここで飲んでいたくなる店です。この空気はマスターと常連客が作り上げたもの。非常に腰が低く、常連客を大切にするマスター。最後は店の外に出て、丁寧に送り出してくれました。
■店名:祇園サンボア
■住所:京都府京都市東山区祇園町南側570-186
■電話:075-541-7509
■営業時間:18:00~1:00、日祝18:00~24:00
■定休日:月曜日
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