千葉県南房総市さんのお誘いで、ブロガー企画、房州の食文化体験ツアー「南房総の皿までなめろうプロジェクト」に参加することになった。南房総といえば、まず思い浮かぶのは、「なめろう」や「さんが焼き」、それから「鯨料理」など。漁師料理を中心とした食文化の豊かな地域だ。この独特な食文化を観光振興に生かそうと、南房総市が観光プロモーションを展開している。今回の企画はその一環で、ブロガーを招待して、企画や食について意見を聞きたいという。「宣伝してください」と言われることはよくあるが、「宣伝しなくてもいいので、観光客として、ブロガーとしての生の声が聞かせてほしい」という。だから、感じたことをそのまま先方にも伝えたし、ブログにも正直に書こうと思う。
参加ブロガーは東京駅に集合。かなり遠くに出掛けるつもりで参加したのだが、なんと1時間半ほどで目的地に着くという。房総の魚はうまい。旬の魚なんかは、築地よりもいいに決まっている。一度現地に行って魚を食べたいと思っていたのだが、東京からは遠いと思って諦めていた。でもこのくらいなら電車でもそれほど掛からない。今回は東京駅からバスで向かう。バスの方が気軽に行けるし、ツアーらしくて楽しそうだ。
写真は、この企画の仕掛け人、地方の活性化に燃える男、中島氏だ。バスの中では、今回のツアーの趣旨や、現地の人たちがどういう思いで取り組んでいるか、熱く語ってくれた。
まず最初の目的地は、「道の駅とみうら・枇杷倶楽部」。バスが停車するので、そのまま乗ってればいい。「道の駅とみうら」は、2000年に行われた第1回全国道の駅コンクールで最優秀賞を受賞した。当時の全国551駅のチャンピオンだ。名物の「びわソフト」や、「びわカレー」など、びわを使った商品で有名な道の駅。ここに寄った目的はなんと、「びわソフト」のみ。夏休みには1日1,000食出るというから驚きだ。いくら食いしん坊な僕でもソフトクリームのために下車するのはこれがはじめてだ。でもこの「びわソフト」、下車するだけの価値は十分にあった。びわソフトもびわカレーも、びわのピューレが入っている。よくある「なんとかソフト」は、なんとか風味の着色料か何かが入っているのだと思うが、ここは違う。本物のびわを使ったピューレだ。しかも、驚いたことに、道の駅の中に工場があって、びわの加工もここでやっている。取れたてのびわをすぐに加工して、そのまま商品にしている。これにはさすがに驚いた。そりゃあ、うまいに決まってる。道の駅に工場があるというのは、全国でも「道の駅とみうら」ただ一つという。
工場内も見学させてもらった。この日は稼動していないが、雰囲気は伝わる。清掃や片付けは行き届いているが、空き箱はそのまま。何かに使うのだろうか。このくらいのんびりしてる方が、好感が持てるものだ。お土産売り場は、びわグッズでいっぱい。びわカレー、びわせんべい、びわゼリー、びわ石けんなどなど。僕はびわのジャムなどを購入した。
最後は駅長さんも来てくれて、道の駅の説明を伺った。これだけのこだわりある駅なので、どんだけ熱く語られるのかと思いきや、意外と淡々としている。自然体で無理をせず、当たり前のことを当たり前にやる。気負いのない確かな自信が感じられた。さてさて、次回からは、一気にすごい展開になる。これまで見たことのないもの、食べたことのないものばかりが登場する、盛りだくさんのグルメツアーの始まりだ。
■住所:千葉県南房総市富浦町青木123-1
■電話:0470-33-4611
■営業時間:10:00~18:00
■定休日:不定休(駐車場・屋外トイレ・公衆電話は24時間使えます)
大きな地図で見る