本郷通りは東京大学の目の前ということもあって、ちょっとしたグルメスポットになっています。古くからある喫茶店や、そこで供される名物のカレーライスなど、本郷三丁目駅から言問い通りまでの間に、個性豊かな店が軒を連ねています。本郷通りには、有名な居酒屋もいくつかあります。僕の大好きな居酒屋呑喜と同様、東大の先生方から絶大な人気を博しているのが、魚のおいしい店「佐とう」です。魚の質とボリューム、そしてなによりも、この場所にあるべき居酒屋としての存在感が際立っています。本郷通りの居酒屋に何が求められているか、佐とうに行けば感じるとことができるほどです。
お通しは甘露煮。まずは生ビール540円を注文します。酒は酒類がいろいろとありますが、それほど高価なものや珍しいものがあるわけではありません。一通りの好みに対応できるくらいでしょうか。焼酎は1杯380円。学生はこのあたりを中心に飲むのでしょう。20:30という遅い時間の訪問でした。この時間には、揚げ物は既に終了しています。営業時間は22:00までですが、ラストオーダーは21:00頃。こんなゆるい感じで日々営業しています。ランチもやっていて、お昼時にはものすごく混む店ですが、夜の力の抜けた感じもなかなかいいです。
名物の刺身盛り合わせは、沖盛り(2~3人)3,650円、黒潮盛り(4~5人)5,250円、大漁盛り(5~6人)7,350円があります。2人で訪問したので、女将さんが「2人だと多いから、2人前にしようか?」と言ってくれました。佐とうに来たら、刺身をたらふく食べないともったいないので、沖盛り(2~3人)にしました。ブリ、鯛、イクラ、アジなどこの値段にしては質も量も申し分ない。なかなかのコスパの高さです。やや厚切りなのもいい感じです。自家製つくね串焼き(2本)410円もオススメ。これも必ず注文しておくべき品です。
炊きあわせ(野菜煮物)580円を注文すると、「がんもと厚揚げの煮物でいい?」というので、それをお願いします。遅めの時間に行くと、既に品切れになっているものが多い。それでも、替わりの品を提案してくれるので助かります。そして替わりに出てきた料理も期待以上においしい。ほとんどお店任せにして、今あるものを食べるだけでも十分に満足ができます。
シメはお茶づけ480円と、おにぎり350円。どちらも梅、鮭、のり、たらこ、明太子などがあります。ランチは営業時間が短かく、並ぶこともあるそうです。夜は早めの時間だと、いろんな料理があります。でも僕は遅い時間もいいなと思いました。家の近くの居酒屋では、いろいろと考えず気楽に飲めるのがいい。自分が食べたいものをあれこれ探すよりも、「何でもいいから、今あるオススメをください」と言える、佐とうの雰囲気が好きです。何を食べても外すことがないし、どうせ高くもないだろう。そういう安心感が、佐とうの一番の魅力だと思います。
■店名:佐とう(さとう)
■住所:東京都文京区本郷5-23-12 鳩山ビル B1F
■電話:03-3816-3224
■営業時間:11:30~14:00 17:00~22:00
■定休日:日曜・祝日
*
大きな地図で見る