最近、立ち飲みにハマっている。千円でべろべろになれるという「せんべろ」という言葉も定着して、立ち飲み愛好家も増えているようだ。ただ、せんべろというのはけっこう難しくて、安い店でも1,500円くらいでせいぜい「ほろ酔い」になれるくらいではないだろうか。それでも1軒千円を目安に数件ハシゴするのは楽しい飲み方だ。
うちの近くには立ち飲みが少ない。茗荷谷、大塚、巣鴨にはいい店がほとんどないが、駒込駅前にはいくつか有名な店がある。駒込は一般には高級住宅地のイメージがある。そんなお上品な土地に立ち飲み屋なんかないように思われるが、それも場所による。駒込や巣鴨というところは、高級住宅地がありセレブ御用達の店もある一方、かなりアヤシゲな店もしっかりとある。駒込駅の周辺も立ち飲み屋がしっくりとくるような雰囲気だ。ぜんぜん違和感はない。
この日は立ち飲みをハシゴすることに決めていたので、早めに仕事を切り上げて駒込駅前の「きんらん」に向かった。きんらんと書かれた白い暖簾をくぐると、お客さんが2列にずらっと並んでいる。立ち飲みは席数がよく分からないものだが、どう見ても満席。それでも諦めきれず、ぼおっと店内を見回していたら、「ここ、いいよ」とおじさんが少しスペースを空けてくれた。立ち飲みはこういうやりとりがあるから嬉しい。
ねぎま串250円
ししゃも250円
きんらん地酒一合320円
生ビール(中)400円、ししゃも250円、ねぎま串250円を注文。これで900円。まあこれで済めばせんべろなんだろうけど、ビール1杯じゃほろ酔いにもならない。きんらんというのは、山形の地酒「錦爛」のことで、店にも何種類か置いてある。日本酒一合220円、生吟じょう酒500円もあるが、きんらん地酒一合320円にした。1,220円でほろ酔い。安い方だと思う。
きんらんは常連客が多い店だ。話を聞いていると、横も後ろも、ずっと奥の方の人もどうやら知り合いらしい。地元に愛される店というのはいいものだ。うちからはちょっと遠いけど、「なんだ近いじゃないか、時々おいでよ」と、なぜか客に言われてしまった。こういう雰囲気の店には時々寄りたくなる。また来ることにしよう。
■店名:きんらん
■住所:東京都北区中里1-6-4
■電話:03-3822-2670
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