「ハイボールください」。店に入って空席を見つけると、すぐにハイボールを注文をする。この店で「ハイボール」といえば、サントリー角瓶のこと。とにかく何度来ても空席がなく、入店が難しい。「空席」といっても立ち飲みの「立つ場所」のことで、そんなスペースもないほどに、いつも混み合っている。お客さんの90%以上はハイボール(800円)を注文する、というほどに、ハイボールはこの店の看板メニューになっている。
ハイボールは、度数43度の昔の角瓶のみを使用するというこだわりよう。今の角瓶は度数が40度。43度のものは、時々復刻版が出ているが、それを買い集めてお店で出しているらしい。「大阪サンボア」で修行したご主人のハイボールは、氷なしのダブルが基本。ロックフィッシュのハイボールがうまいのは、こういったこだわりによるものだ。このハイボールには特別な味わいがある。
ツマミにオイルサーディン(800円)を注文。上には粒山椒が載せられている。ロックフィッシュを有名にしたのは、この缶詰メニュー。たぶん100種類くらいはありそうなほど種類は豊富。メニューの片隅に、写真撮影禁止の旨、しっかり書かれてあった。我が家のように落ち着く酒場、ロックフィッシュ。こんなところで写真なんか撮っててもしょうがない。と、いつもは思うのだが、さすがに1度くらいはブログで紹介したい。「写真撮ってもいいですか?」ダメ元で聞いてみた。一瞬、う~ん・・と考えた後、「まあ、いいですよ」というお許しを頂いた。写真撮影禁止といっても、取材拒否の店ではない。他のお客さんの気にならないように、数枚こっそりと撮らせていただいた。
バックバーやカウンター上には、様々な書籍が並ぶ。この本と酒に囲まれた場所で、一人立ち飲みをするのがたまらなく落ち着く。「Whisky Voice」や「クオータリー」などサントリー雑誌のバックナンバーも並ぶ。古い「洋酒天国」もあるし、サントリー系のバーなのだということがよくわかる。カウンター上の落花生やクルミ、柿の種などは無料。僕は落花生の皮をむきながら飲むのが好きだ。一人のみは手持ち無沙汰になりがち。そんな時、落花生はいい暇つぶしになる。
腹が減ったので、更に追加。サンドイッチ(800円)をお願いした。サンドイッチにはいくつか種類があって、どれにするのか指定しないといけない。今日はレバーフライにしてみた。2杯目のハイボールもそろそろ底が見えてきた。お酒も注文。バックバーにトバモリーがあったので、ストレートでお願いした。レバーフライを平らげて、トバモリーをあおる。全部で4,200円。晩飯も兼ねているので、こんなものか。普通ならハイボール3杯で、ふらふらに酔ってしまう。僕の銀座の隠れ家。ロックフィッシュはたまらなくいいバーだ。
■店名:ロックフィッシュ
■住所:東京都中央区銀座7丁目2-14 第26ポールスタービル2F
■電話:03-5537-6900
■営業時間:15:00~02:00、土15:00~23:00、日・祝13:00~22:00
■定休日:無休
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