2017年11月01日

弥彦神社 冬


以前は杭州飯店のために毎年のように燕三条に行っていたものだが、最近ではその習慣もなくなってしまった。その当時、暇を持て余して行ってみたのが弥彦神社だった。この神社には衝撃を受けた。はじめて来たのにまるで何年も前から知っていたかのような、妙に懐かしい感覚があったのだ。縁もゆかりもない土地で僕とは何の関わりもないはずなのに、何故か懐かしい。すごく不思議な感覚だった。今年は2月と8月に弥彦神社に行ったが、まずは冬に訪れた時の様子から。


弥彦駅を降りて駅前の道に出ると、見たことのある風景が広がっていた。もちろん2度目ではあるのだが、再訪してみてこれほどはっきりとした記憶があるのは珍しいことだ。まるで自分の田舎に帰って来たような感覚だ。


駅前の通りを登って突き当たりを左に少し行くと「弥彦温泉まんじゅう中村屋」がある。このあたりにはいくつか温泉まんじゅうの店があるが、僕のお気に入りはこの店だ。朝早いので出来たてを食べることができた。まんじゅうに限らないことだが、出来たては本当にうまい。帰りにも寄って一つ食べてみたが、この時ほどのおいしさではなかった。

「祥立堂」という店も同じ通りにあるのだが、見た目も味も全然違う。こちらも出来たてで、ものすごくおいしかった。


弥彦神社は相変わらず清々しい神社だった。やはりどこか懐かしい感じがするのが不思議だ。子供からお年寄りまでいろんな人が来ていて、のんびりとした空気が漂っている。外国の観光客もチラホラと見かけた。

格式の高い神社は凛とした空気が漂うものだが、弥彦神社はそれだけでなく、誰でも受け入れてくれるような包容力と親しみやすさがある。


帰り際に温泉に入って帰ることにした。この辺りは温泉がいくつもある。以前来た時にも温泉に入ったのだが、それほど印象には残らなかった。今回はその向かいにある「冥加屋」という温泉に行くことにした。ここは旅館を300年もやっている宿で、「たぬき風呂」という最上階の展望風呂が売りだ。


お店に入ると誰もいなくて、中は真っ暗。やってないのかなと思ったら隣にもう一つ戸があって、誰かがいる気配がする。声を掛けて中に入ると、おばあさんが一人で何やら作業をしていた。「今誰も入ってないからちょうどいいですよ。階段を一番上まで上がったところですから」と言われて階段をどんどん上がって行く。途中でたぬきの置物とかいろいろあるのだが、あまり見ないようにしてとにかく上に上がって行くと、本当に一番上に温泉があった。展望というだけあって、いちおう湯船から外も見える。この温泉は気持ちのいい温泉だった。加温、循環、塩素も入れているが、加水はしていない。湯が柔らかくて気持ちのいい温泉だ。おばあさんは風呂上がりにお茶を入れてくれる。はっきり言ってそれほど洗練された温泉ではないが、湯船は綺麗だし、おばあさんの接客には癒される。長く続いて欲しい宿である。



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