クスコは、インカの聖なる動物ピューマをかたどって建設されたと言われている。この説によると、ピューマの頭の部分に相当するのがこのサクサイワマン要塞だ。クスコから更に少し登ったところにあり、標高はなんと4,000m。気持ちのよい広場だが、調子に乗って走り回るとすぐに息切れしてしまう。高山病にならないように注意しながら行動しなければならない。
巨石を3次元のパズルのように複雑に組合せた要塞、サクサイワマン要塞跡。3層に積まれた石壁は長さ約360mにも及ぶ。中には高さ5m、重さ360tもの巨石もあるというから驚きだ。一説によると、1日3万人を動員して完成までに約80年もかかったとも言われる。スケールの大きな話だ。昔スペイン人に破壊されたため、今では基礎の部分だけが残っている。
アンデスの民族音楽フォルクローレなどのショーを見ることが出来るDon Antonioでの夕食。クスコは標高が高いので、この日はアルコールはなし。この時はみんなインカコーラを飲んでいたようだ。これが意外とおいしくてハマる。クイというアンデスのモルモットを食べた。写真の右側に写っている骨付き肉がそれだ。鶏肉のようなサッパリとした肉質。生きているクイは、たぶん2つ先の記事に出てくるが、これが結構かわいい。実物を見た後だったら、食べることは出来なかっただろう。先に食べておいてよかったと思う。
さて、いよいよマチュピチュに向かう。麓まではこのペルーレイルでの移動になる。距離的には大したことないのだが、この列車がそれほど早くはないので、数時間の長旅になる。気の利いた列車だったので、快適に過ごすことができた。
ペルーレイルは、東アンデス山脈を望む景色の美しい鉄道だ。美しい山や川、石積みの段々畑などを見ることができる。小さな遺跡らしきものもそこら辺にある。よく注意して見ているといろいろと楽しめる。真横にインカ道も見ることができる。インカ道は、インカ帝国時代クスコを中心に張り巡らされた総延長約40,000kmにも及ぶネットワーク。一定の間隔で宿場や小屋が置かれ、そこに飛脚が配置されたという。インカ帝国の統治システムの一つだ。この道でマチュピチュまで歩いて行く人たちも多い。ペルーレイルは、車窓の景色が綺麗で快適な列車だった。