青春18きっぷの旅 2011

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会社全体で節電するということで、長い夏休みを取ることになった。ビルの中に人がいなければ、ほとんど電気を使わずにすむ。こういう時は思い切った対応が必要になるということだろう。せっかくの長い休みなので、各地を旅しながら福岡の実家に帰ることにした。まず最初に、「青春18きっぷ」を購入した。「青春18きっぷ」というのは、JRの普通列車などが1日乗り放題になる券で、1枚2,300円の1日券が5枚綴りで11,500円で販売されている。学生時代に18きっぷで旅行した人も多いと思うが、僕は今回がはじめて。時間がたっぷりとある旅行では、この切符は重宝する。学生時代にもっと使っておけば、と後悔もするが、いまだにこんな切符で旅行ができるというのも楽しいものだ。
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新宿発のムーンライト信州に乗ることにした。指定席だが特急ではないので、18きっぷでも乗ることができる。この列車は面白い。なんと新宿を23時50分頃出発して、翌朝の4時半頃に松本駅に着くという。夜行列車とはいえ普通の列車。夜中はどうするというのだろうか?横になるわけにもいかないし、新幹線のようにゆったりと眠れるシートでもないだろう。いろいろと想像しながら列車に乗り込んだ。でもなんのことはなかった。座席にすわって寝るだけ。普通の座席なのでけっこう首が疲れたが、みんな座ったままの姿勢でよく寝ていた。車内はほとんどが山登りの人たち。早朝から山に登るので、この列車が必須になっているようだ。これから九州に帰ろうというのは我々くらいだろう。ところでこの列車に乗るにはちょっとした技がある。18きっぷは1日乗車券なので、乗車する時(23時50分頃)に使ってしまうと10分弱で1日分が終わってしまう。どうするかというと、ちょうど0時になる中野駅まで切符を買っておく。0時以降は車内で青春18きっぷに切り替える。こんなテクニカルな乗り方、「乗り鉄」と呼ばれる鉄男・鉄子でなければ知らないだろう。(僕は鉄男ではないが‥)
松本駅に着いたのは4時40分頃。さて、これからの時間、どう過ごすか。とりあえず寝たいが、横になるような場所はない。駅前に、ある意味有名なマックがある。24時間空いているのだが、朝5時まではテイクアウトのみで店内で食べることはできない。ということは、中で寝ることができない!早朝に松本駅に着く登山客は皆ここで休んでいくのだろう。何か事情があったのかもしれない。しかたなく、15分ほど待ってコーヒーを購入した。無事座席に座れたものの、なんとなく気が張っていて寝る気にはなれない。結局寝ることはなく、旅の予定など計画を確認して外に出た。
マックを出て最初に向かったのは、松本城だった。鋭角に尖った石垣が朝日に映えてなんともいい。まだ城の中には入れないが、周囲は公園のように使うことができる。朝の城下は清清しく、犬の散歩やベンチでぼーっとする人など、けっこう人がいる。松本市内は湧水が多い。いたるところに水のみ場があるが、「飲み水ではありません」みたいなことが書かれている。どの水もひんやりと澄んでいて、おいしそうだ。この湧水群は「まつもと城下町湧水群」として「平成の名水百選」に認定されている。
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朝食は偶然見つけたパン屋「パントリー マルナカ」。80年を超える老舗だそうだ。モーニングは、大変な賑わいだった。モーニングセットとクロワッサンを注文した。クロワッサンはバターが多めな昔ながらの味。最近食べた中では一番おいしいクロワッサンだった。モーニングセットは、トースト・ベーグル・サンドイッチなどが選べ、ドリンクやサラダなどが付くリーズナブルなセット。たまたま見つけた店とはいえ、侮れない実力店だと感じた。地元に根差した店には感銘を受けることが多い。こういう店があるということは、松本には他にもまだまだいい店がありそうだ。
列車の中で寝ると疲れがとれない。へんな姿勢で寝ることになったので、腰や首が痛くて眠りが浅くなった。それを見越して初日はたっぷりと時間をとってある。でも少し歩くと元気が出てきた。疲れは多少あるが、休みは必要なさそうだ。松本城のついでに近くにある神社や古い学校の校舎などを見て回った。あまりに暇なので温泉に行くことにした。
こんな調子で旅行記は続く。松本でのメインはお昼の信州そばだった。これを書き上げるにはちょっと時間が掛かる予定。今回の旅行は食べるのが目的ではなかったのに、この日はそばを2軒はしごしたし、かなりのペースでいろいろと食べ歩いてしまった。そもそも九州に帰るのに、最初に松本に行ってるあたりからあやしかったわけだが‥。というわけでしばらくの間、食い倒れ旅行記にお付き合いください。

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