四谷荒木町の「フレンチ割烹 ドミニク・コルビ」に行ってきた。フランス料理に割烹スタイルを取り入れたカウンター主体の店で、今週ちょうど1周年だそうだ。コースは、8,000円、10,000円、15,000円の3種類で、21:30以降はアラカルトの注文もできる。料理に合わせてドミニク・コルビ氏が日本酒やワインをセレクトしてくれるのも面白い。この日は前半は白ワイン、後半は赤ワインでお願いして、途中で日本酒を挟んだり、相談しながら組み立ててもらった。
ドミニク・コルビ氏は1994年に来日して、今年で22年になる。「ラ・トゥールダルジャン」パリ本店副料理長を務めた後、「ラ・トゥールダルジャン東京店」のエグゼクティブシェフに就任。その後も日本に残り、長年、日本のフランス料理界の中心で活躍してきた。
この店が面白いのは、ドミニク・コルビ氏が面白い方だからだろう。毎週、旅行に出掛けて各地の生産者と会い、食材を買い付けているそうだ。この日の話では、明日は京都、来週は静岡に行くという。毎週メニューが変わるのは、その時々に届いた食材でメニューを組み立てるからだ。こんな面白い店が他にあるだろうか。でもたぶんこの店を一番楽しんでいるのは、ドミニク・コルビ氏ご本人だと思う。
写真は「伊賀牛の炭火焼」。15,000円のコースのメインだ。これほど焼き加減が完璧な肉を久々に食べた。料理はほとんど一人の方が担当されている。この料理以外にも、たとえば「ホタテと梅干しのおじや」の加減も抜群だった。
■住所:東京都新宿区荒木町9-7
■電話:03-6457-8899
最初にオリジナルの「ゆず酒」が出された。
まず白ワインは山梨県の甲州を使ったもの。
カリフラワーのムース。上に乗っている卵はイクラではなくて、マスの一種のものらしい。
福井の蟹、出汁醤油のジュレ、高知の野菜。これも買い付け旅行に行った時に知り合った農園から直接仕入れたもの。朝どれ野菜だそうだ。
7種類の野菜と果物を使ったスープ。メロン、スイカ、ぶんたん、みょうが、トマト、玉ねぎ、しょうが。甘味と苦味のバランスがすごくいい。調味料使わずに作ったガスパッチョ。
ホウボウ、アスパラガス、ホタルイカ、アスパラ菜のソース。福島や富山などから仕入れた食材を使っている。
この辺りで日本酒を一つ挟む。かなり華やかな感じの酒だが、味がしっかりとしている。料理に負けないインパクトがある。
サツマイモのフラン、ホタテの貝柱、四万十の海苔、ひおうぎ貝。厨房がカウンターの目の前なので、調理しているところが丸見え。貝で蓋をするのを目の前で見ていたのだが、それをまたすぐに開けることになる。もちろん、開ける前から中身はすべて知っている。こういうのも割烹ならではで面白い。
終盤に向けて赤ワインを出してくれた。
ホタテと梅干しのおじや。このご飯の具合が抜群だった。パスタでいうところのアルデンテだ。
フロマージュブラン、豆乳入り。
最後はコーヒーかほうじ茶。まさにフレンチ割烹という感じで面白い。
ドミニク・コルビ 四ツ谷荒木町 フレンチ