特上寿司
今年は2度も新潟に行った。まだ雪の残る2月と夏真っ盛りの8月。どちらも最終目的地は弥彦神社だった。気がついたら新潟にいた、というほどの強行軍。東京で用事を済ませてから新潟に向かったので、燕三条駅に着いたのは0時ちょっと前。こんな遅い時間に営業している店も少ない。翌朝の2時までやっているという「弥次郎鮨 写楽」までタクシーを飛ばした。事前に到着時刻を告げてお願いをしているとはいえ、こんな時間に大きな荷物を持ってお店に押しかけるもの気がひける。
あなご
燕三条駅から車で10分くらいのところにある「本寺小路」。多くの飲み屋がつらなる有名な繁華街だ。本寺小路は元禄時代に東本願寺掛所ができた時に作られたが、掛所が新潟の本寺となったことから、本寺小路と呼ばれるようになったようだ。最盛期には旅籠屋だけでも20軒以上あり、500軒以上の飲食店と芸妓屋などが軒を連ね、遊郭もあったそうだ。長年、三条の歓楽街として賑わってきたという。
「弥次郎鮨 写楽」は、そんな本寺小路のど真ん中にある。寿司屋というよりも飲み屋に近い雰囲気で、この日も若い男女5〜6人のグループが入れ替わりで店に来て、出たり入ったりしている。安い店だし、この場所にあっては、さすがのお寿司屋さんもこんな感じになってしまう。
ご主人は新潟の寿司屋で修行した後、東京で寿司屋の店長をやったり、築地のマグロ専門店でも働いた経験があるらしい。三条市はジャイアント馬場の故郷としても有名。この店にも馬場やスタンハンセン、ミスマスカラスなどが来店し、その時の写真も飾られている。
サービスの「あん肝」
「特上寿司」2,680円をお願いした。「おきまりセット」は「弥彦」、「三条」、「燕」、「新潟」、「東京」、「特上」の6種類。一番安い「弥彦」は1,000円だ。ネタはかなり大きくて質、量ともに十分。かなり満足度の高い寿司だ。特にブリと大トロはよかった。サービスの「あん肝」も最近食べた中では一番。高級店ではないが、ネタの鮮度の高さや、ご主人のサービス精神を感じることができた。追加で「あなご」280円を注文。にぎりは120円から一番高い「とろ」、「あわび」、「うに」、「ねぎとろ」でも500円まで。日本酒は新潟の地酒を中心に12種類ほど置いてあった。
かなり遅い時間に無理矢理に寿司を堪能した気もするが、この辺りには興味深い寿司屋が少ないから仕方がない。この後は弥彦さんに行って、最後は秋田に寄って帰る予定だ。
■店名:弥次郎鮨 写楽
■住所:新潟県三条市本町2-4-13
■電話:0256-32-9555