2009年09月24日

「南房総の皿までなめろうプロジェクト」 なめろう試食会

高家神社の隣にある「千倉町者社会福祉センター」に移動し、「なめろう」と「さんが焼き」の試食&座談会に向かった。会場に入ると、既に料理の準備が着々と進んでいた。「南房総の食文化体験ツアーご一行さま」という横断幕まで用意されていて、地元の方々の期待の高さをひしひしと感じる。今回の南房総ツアーのメインは「なめろう」と「さんが焼き」。この2つを如何に観光と結びつけるか、まずは料理を食べてみて、本場のなめろうがどんなものか体験してみる。

なめろう
調理を担当するのは、地元の料理店の方々。房総の山海の幸を活かした料理や寿司を楽しめる「寿し・割烹 ちどり」(南房総市千倉町北朝夷2865/0470-44-0604)、新鮮な魚介類を使用するため、食事を予約制にしているというこだわりの宿「政右ヱ門」(南房総市千倉町忽戸497/0470-44-4071)、鯛しゃぶ料理の元祖で、漁師メシも供する宿「曳船」(南房総市富浦町豊岡952/0470-33-3760)、「泊まれるお鮨屋さん」として地元でも親しまれている「銀鱗荘ことぶき」(南房総市千倉町平舘684/0470-44-2527)の4店。南房総の郷土料理「なめろう」を次代に伝えるのは、まさにこの人たちだ。

なめろうとタコ

さんが焼き

さんが焼き
なめろうとは、アジなどの魚を、味噌、生姜、ネギ、大葉などと共に包丁で叩いたもの。包丁で叩くことで粘りが出るという。皿をなめるほどおいしいので、「なめろう」と名づけられたそうだ。ちなみに「なめろう」は魚を叩くが、「たたき」は叩かずに魚を刻む。では何故「たたき」というのだろう。そんな疑問も生じるが、ややこしいので今は考えないことにしよう。

さんが焼きは、なめろうを焼いたものだ。ホタテの殻になめろうを詰めて、漁師さんたちが焼いたのがはじまりという。アワビだけでなく、ホタテの殻や大葉やフキの葉などで代用することもある。

アワビのなめろう

なめろう
まずは、アワビのなめろう。はじめに出てきたこれが一番うまかった。コリコリとした食感と磯の香り、味噌の風味がたまらない。これは珍味だ。続いてアジのなめろう。これこそまさに酒の肴なのだが、まだ昼なので酒はない。

なめろう

水なます

カツオのなめろう
なめろうの食べ方にもいろんなバリエーションがある。氷水に味噌をまぜたものに漬けて食べる「水なます」もその一つ。氷水に浸したアジは身が引き締まり、食感がいい。涼しげな感じが真夏にはよさそうだ。カツオのなめろうは驚くほどにうまい。座談会で「カツオはそのまま食べた方がおいしいんじゃないですか?」という意見が出たほど、とにかくカツオそのものがうまい。なめろうがこれほどうまいなら、刺身も期待できる。これはカツオに限らず、アジやアワビについても言えること。素材がこれだけいいということは、刺身も相当うまいに違いない。刺身と食べ比べることで、なめろう独自のおいしさが発見できるかも知れない。これはぜひ試しておきたかった。

すりながし

すりながし
汁物で最もうまかったのが、「カツオのすりながし」だ。政右ヱ門さんが説明しながら作り方を実演してくれた。見た目が素朴なので、それほどうまそうには見えないのだが、これは食べてビックリ。めちゃくちゃうまい。これも東京で出せば、かなりウケるのではないだろうか。なめろうやさんが焼きだけではない、南房総の食は奥深い。

意見交換会

意見交換会
大量の料理が並び、テーブルが皿でいっぱいになった。それを一つ一つ、味をみながら食べ進める。最後に意見交換会として、ブロガーが気付いた点などを述べ、その後お店の方々のお話を伺った。僕が指摘させてもらったのは、この日のイベントについて、酒なしでなめろうを食べるのは、本来の食べ方ではないのではないかということ。それから、なめろうをメインにするには、何らかの工夫が必要で、従来のなめろうだけではちょっと弱いということ。

やはりなめろうはメインではなく、酒の肴だ。それもツマミの隅っこにあるパーツの一つ。ただ、隅っこにあるといっても、存在感は抜群。酒飲みが好む重要なパーツであることは間違いない。なめろうについて考えるとき、この認識がないと見誤ってしまう。特に地酒との相性が気になる。地酒と合わせることで、なめろう本来のおいしさが、更に引き立つような気がするからだ。僕としては、まず地酒の紹介があって、どの銘柄にはどのなめろうが合うかというマリアージュをぜひやって欲しかった。

ただ、なめろうを観光の目玉として考えると、たぶん酒の肴という位置づけではダメだろう。酒と切り離した、新しい何かを考えなければいけない。僕のオススメは、「丼もの」。海鮮丼の真ん中になめろうを置いて、上からタレをぶっかける。このタレに、地元の味噌や醤油などを生かした独自の調味料を使う。これは南房総に来なければ食べることができない。お茶漬けもいいかもしれない。ご飯の上になめろうを乗せて、熱々のお茶を注ぐ。これもうまそうだ。個人的にはそういうものが食べてみたいのだが、こんなの誰でも思いつくことだ。本物のご当地グルメを作り出すには、もっと奥深い洞察が必要になる。単純なアイデアだけではダメで、地域の特徴や伝統を踏まえ、今後の方向性をしっかりと見定めなければならない。

今回出た意見などを踏まえ、今後更に検討を進めるという。来年には、何らかの発信があるらしい。どういったものが提案されるのか、今から楽しみだ。



新鮮な魚介と漁師料理が魅力の南房総市!


詳しくは・・


コチラ!


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コメント

こんばんは。

地元の名物を観光の目玉としていく為にはこうした試行錯誤を繰り返していくのですね。小浜市みたいに運と偶然が引き金になったりする例もありますが・・^^;

くに様や他のブロガー様のお力も大きいと思います!このブログだけでもかなり影響力があるかと☆

◆はーるんさん
このブログだけでは残念ながら、全然影響ないですよ^^;ただ、自治体がブロガーを集めて、こういうツアーをやるというところが新しいですね。きっと実を結ぶと思います。

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