2010年07月02日

豚組 しゃぶ庵

飲食業界でも、ツイッターで成功する店がいくつか出てきました。面白いのは、今までの飲食店の流行り方と根本的に違うところです。やたらとツイッターで目にする店があります。豚組 しゃぶ庵もその一つ。何故これほど話題になっているのでしょうか。ずっと気になっていたので、「豚組行きたい!」とツブやいてみたら、和田さんがオフ会に誘ってくれました。ちなみに和田さんは、「牛の着ぐるみで豚を食う」という独自のテーマでの参加だったようです(1枚目の写真)。


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和田さんのお友達ということで、参加者はITに強い方ばかり。Google Phoneや、発売前のiPadなど、みなさん持ってるものが違います。豚組のオーナーさんも、たぶん似たような雰囲気の方なのでしょう。電器メーカーや広告代理店の出身で、積極的にツイッターを利用して成功を収めている方だそうです。ツイッターでは、@hitoshiさんといいます。有名なツイッターや有名ブロガーのオフ会が、やたら豚組で行われていることからも、それ系の人脈の広さが伺えます。

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豚組 しゃぶ庵は「究極」の豚しゃぶを目指しているそうです。豚肉は、生産者からの直接仕入れ。肉は通常よりもやや厚切り。切り置きはせず、注文を受けてから切り出すという徹底ぶりです。つけダレにもこだわっていて、ごまダレや塩ダレ、フルーツぽん酢、そばつゆなどいろいろなタレが用意されています。食べ放題・飲み放題のコースでも、ブランド豚が数種類出てきます。このへんの感覚も、飲食業界の人ではない独特の感性があるのかなと思います。

最後はトンコツしゃぶ麺。これはかなりオススメです。豚肉は何度もおかわりして、結構な量食べましたが、不思議といくらでも食べることができます。「もういいだろう」というところまで食べたところで、最後にラーメンが出てきます。これも意外と食べれるから不思議。「もう食べれない」と言ってた人も、奪い合うように食べてました。これはなかなかよくできたコースだと思います。銘柄豚の店ですが、気軽に利用できるのもいいところ。10人前後で飲み食いするには、とても便利な店だと思います。

で、どうしてツイッターでこれほど話題になっているのか。いまだによく分かりません。ただ、ツイッターというツール云々ではなく、結局は中身ではないかと思います。豚組 しゃぶ庵のコンセプトや徹底したこだわりを見ていると、広告媒体だけの問題ではないように感じました。

■店名:豚組 しゃぶ庵
■住所:港区六本木7-5-11 2F
■電話:03-5770-4821
■営業時間:ランチ 11:30~14:30(L.O.14:00)、ディナー 18:00~24:00(L.O.23:00)、日祝17:00~23:00(L.O.22:00)
■定休日:無休

東京都港区六本木7-5-11

2010年05月13日

鳥栄 湯島

湯島の鳥栄は1909年の創業。100年を超える歴史ある軍鶏鍋の老舗です。こういう店は気軽には行けません。自分の中でそれなりに心の準備ができてから訪問したいものです。その準備はまだ出来ていなかったのですが、「鳥栄いきません?」と某編集長さんが誘ってくれました。背中を押されるとはこのことでしょうか。この機会に行っておいた方がいいでしょう。鳥栄は予約の難しい店としても有名です。予約は奇数月の月初めの日からと決まっているので、半年くらい前でないと取れないそうです。今回、予約をしてくれたのはフードジャーナリストの森脇慶子さん。森脇さんといえば、dancyuをはじめ多くの雑誌で活躍するフードライターの大御所です。東京最高のレストランの採点者でもあります。その森脇さんと鳥栄でお会いできるということで、いつも以上にそわそわとしながらお店に向かいました。

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料理はしゃものスープ煮ただ一つ。これは創業以来のメニューだそうです。真っ赤になった炭火の上に小さな薄い鉄鍋を載せます。そこに鶏がらスープを注いで温める。この中で鶏肉を煮て、大根おろしで食べるのが鳥栄のスタイルです。なんともシンプルな鍋。100年もの長い間、このやり方で通してきただけあって、全く無駄がありません。

大皿に鶏肉が盛られて出てきました。この軍鶏肉の美しさには目を見張るものがあります。あとは自分たちで好きに煮て食べればいいのですが、誰が煮るかというのが非常に重要。この日のメンバーからして、一番下っ端の僕がやるのが常識でしょう。でもここではちょっと違います。みんな「おいしい軍鶏鍋」が食べたい。最初「僕がやります」と言ったのですが、「いえ、今日は私が」と森脇さん。森脇さんの前でヘタクソが手を出すわけにはいきません。そのおかげで、この日のメンバーは、鳥栄で一番おいしい軍鶏鍋を食べることができたと思います。森脇さんは長年ほぼ毎月、鳥栄に通っているそうです。鳥栄を熟知した森脇さんが鍋当番。こんな贅沢な食事はこれまでになかったかもしれません。

まずササミと胸肉をしゃぶしゃぶのようにサッっと鍋にくぐらせて、次々と配ってくれます。柔らかい部位はこのくらいの火加減がちょうどいい。この段階で早くも、森脇さんがいなかったらこの美しい鶏軍鶏をダメにして食べたんだろうなあと思ってしまいました。逆にもも肉は鍋に沈めて少し長めに煮ます。その間にササミと胸肉を煮ればいい。淡々と迷いなく作業が繰り返されます。鶏肉以外は豆腐とネギだけ。これでも十分すぎるほどの満足感がある鍋です。薄味で非常に繊細なので、濃い味や強めの出汁が好きな人には物足りなく感じるかもしれません。

一軒家の2階の狭い部屋で、4人で鉄鍋を囲む。酒をちびちびとやりながら、昔の料理屋にタイムスリップしたような感覚です。はじめてなのに、懐かしいような妙に落ち着く空間。この雰囲気も鳥栄の魅力の一つだと思います。

メインのつくねが大皿に盛られて運ばれてきました。包丁で叩いてドロドロの状態。いい香りがします。これをスプーンで取って鍋に入れます。小さくまとめて短めに煮た方がおいしいようです。常連の森脇さんはお店に塩を置かせてもらっています。フランスの塩だそうですが、これをつけて食べると軍鶏肉の旨みが一気に引き立ちました。つくねの柔らかなおいしさが広がるような塩のセレクト。これには感服しました。

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途中、スープを湯飲みに取って、塩で味を付けて飲みます。鶏肉を煮て更に旨みを増したスープは深みのある味わいになっています。それにしてもこれだけ軍鶏肉を煮てもスープが全く濁らないのは不思議です。この秘密はどこにあるのか、やはり肉がいいからなのでしょうか。

最後のお楽しみは、スープかけご飯。滋味豊かな軍鶏鍋スープをご飯にかける汁かけご飯です。これがそのままでもおいしく食べれるから不思議です。あれだけ軍鶏を煮たあとで鳥の臭みや濁りが一切ない。汁飯にも塩を振ります。この時、つくねを残しておくのが森脇さんのやり方。僕もちゃっかりと真似させてもらいました。

食後はひたすら鶏のスープを飲み続けます。酒も飲んでいるのに、スープの方が進むというのも珍しいことです。中には延々とスープを飲み続けた人もいたというほど、この味にハマる人は後を断たないそうです。こんなにシンプルで旨い鍋があったとは。今まで鳥栄に行かなかったのが、悔やまれるほどです。また機会があったら行きたい、というか機会を作ってなんとしても今年中にもう一回行きたいと思います。鳥栄は真夏もクーラーはありません。炭火で熱々になった鉄板を囲むと灼熱地獄のようになるそうです。ネタ的にはやはり真夏にも行っておきたいところ。汗だくの軍鶏鍋もたまにはいいかも知れません。


■店名:鳥栄
■住所:東京都台東区池之端1-2-1
■電話:03-3831-5009
■営業時間:17:00~21:00
■定休日:日曜・祝日

東京都台東区池之端1-2-1

2010年04月12日

新橋 ちゃんこ 両国 甘味処 色ごよみ

ものすごく印象に残る店というのが、年に1、2軒はあるものです。サントリーの「もっとおいしい!角ハイボールキャンペーン」の取材で訪問した、新橋の「ちゃんこ 両国 甘味処 色ごよみ」もそんな店の一つ。「両国」は昭和初期に活躍した関脇両國が向島で創業し、新橋に移転して47年。50年以上の歴史があります。長らく新橋で営業していましたが、ビルの建替えによる2年間の休業を経て、昨年10月、烏森神社前にある茶屋「色ごよみ」とのコラボによって営業を再開しました。ちゃんこ&甘味というコンセプトに、「面白そうな店だな」と興味を持って訪問しましたが、それどころの店ではありませんでした。今回は角ハイボールの企画なので、詳しくは書きませんが、とにかく魅力が山ほどありすぎて書き切れないほど。とても面白く個性が強い。しかも味も一流という希有な店です。

かれいの煮卸し

いかのルイベ風

越後へぎそばのカリカリ揚げ

角ハイボール
まずはいくつか酒のあてを注文します。越後へぎそばのカリカリ揚げ、両国名物かれいの煮卸し、いかのルイベ風など。ルイベを溶かしながら角ハイボールを飲む。これがたまりません。そしてかれいの煮卸しの旨いこと。特に出汁が旨い。食べ終わったところを見て、女将さんが「あら、お出汁は飲まないの?お皿に口つけて全部飲むのよ。女の人もみんなそうやってるわよ」。そうか、そうやって飲んでいいのか。確かにこれほど旨ければもったいない。出汁をグッっと飲んで、角ハイボールをまた一口。新橋の新たな楽しみを知った気がします。

ちゃんこ

ちゃんこ鍋

白菜

雑炊
「横綱ちゃんこ鍋」は、創業当時から変わらぬ味。通常のちゃんことは全く違った個性があります。鍋の中に入れられた容器には、醤油ベースの鰹節のタレが入っています。タレの味は時間を追うごとに変化し、「醤油が味噌の様に変わる」といいます。その容器の周りで具材を水炊きのように煮て、タレを漬けて食べる。鰹の風味がなんともいい。「おじさんたちは言うこと聞かないから、食べちゃダメって言ってるのにタレだけ先に食べちゃうのよ」と、前日に来た、女将さんの言うことを全く聞かないおじさんたちのことをネタに楽しいトーク。確かにこのタレは旨い。ハイボールも進みます。鍋ははじめから最後の雑炊まで全て女将さんが作ってくれます。その間中、女将さんは喋り倒していました。鍋はかなりボリュームがあります。2人での訪問ですが、「1人前で十分よ」と女将さん。2人前だったら普通の人は食べきれないほどでしょう。雑炊は玉子とお餅が入って、鰹風タレの味付け。非常に丁寧に作ってくれます。これも角ハイボールがよく合います。鍋は2種類あって、もう一つは、烏森神社にお供えした塩を使った「開運塩ちゃんこ鍋」。これも気になります。

酒は角ハイボールをはじめ、ワインなども豊富。ロマネコンティは3日前までの予約だそうですが、これはビックリするほどの高値。なんでこんな店にこんな酒が?と思いますが、女将さんも「こんなの誰も飲めないわよ~」とのこと。僕らは大人しく角ハイボール。これならいくら飲んでも大丈夫です。

店内

アイスクリーム

外観
最後に甘味も注文します。アイスクリームは、シングル、ダブル、トリプルと3種類。清めの塩、バニラ、祝い桜、抹茶、キャラメル、ストロベリーの中から選べます。この日はキャラメルがなくてホワイトバニラになってました。当然トリプルで、清めの塩、ホワイトバニラ、ストロベリーを選択。業務用のアイスクリーム覚悟していましたが、出てきたのは手作りのアイスクリームでした。これは甘味も相当なものです。現在、烏森神社の参道にある小さな仮店舗で営業中ですが、確かな実力のある老舗です。そして、驚きの連続。ツッコミどころ満載の店でもありました。

「角ハイボールキャンペーン」では、僕意外にも4人のグルメブロガーさんが訪問記を書いています。みなさんの記事は下のリンクからご覧ください。角ハイボールキャンペーンに参加しているお店の、角ハイボールに関するアンケートに答えると、抽選でプレゼントがもらえるそうです。これも詳細は下のリンクのページにあります。






■店名:ちゃんこ 両国 甘味処 色ごよみ
■住所:東京都港区新橋2丁目15-5
■電話:03-6273-3677
新橋 居酒屋 特集

東京都港区新橋2丁目15-5

2010年03月09日

うまいもん屋 築地 くにろくOFF あんこう鍋の会

毎年恒例のあんこう鍋の会。今年はくにろくOFFで開催することにしました。あんこうは、肝が大きくなる11月から2月が旬。これまで月島の「ほていさん」で3回ほどやりましたが、どうも参加者の反応がイマイチなので、今年は他の店にお願いすることにしました。漁師料理「どぶ汁」は、あんこうの水分だけで野菜と味噌と煮るのが本来の作り方。この本格的な「どぶ汁」を食べれる店は、都内にはほとんどないようです。今年はどぶ汁ではなく、あんこうの身を食べさせる鍋。ポン酢と醤油の2種類の鍋でいただきます。うまいもん屋さんは普段はあんこう鍋を出していませんが、今回は特別に作っていただきました。「日本一ラーメンを食べた男」大崎裕史さん、フードジャーナリストはんつ遠藤さん、ラーメン王小林孝充さんなど、ラーメン関係の方々を中心に合計20人の小さな会になりました。

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まずは野菜の煮物、小アジのから揚げ、刺身盛りなどが運ばれてきます。刺身は、タコ、マグロ、甘エビ、伊勢海老、ウニ、しらうおなど。冬のタコは旨いですね。この時期どの店に行ってもタコばかり食べてしまいます。アンコウは5キロくらいのもの。丸ごと捌いているのでいろんな部位が食べられます。この日のあんこうは身が美しいピンク色。どぶ汁でなかったのは残念ですが、このあんこう、かなりおいしかった。ご主人が「野菜もあんこうもたくさんあるからどんどん食べて」と次々と運んできます。このコースで3,500円。相変わらずコスパが高い店です。

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いさざの躍り食いも食べることができました。小さいですが稚魚ではなくこれで成魚。春、産卵のために川を上ってきたところを捕えるそうです。生きのいい「いさざ」にわさび醤油またはポン酢をかけて食べます。元気が良すぎて食べるのが大変なほどでした。最後にかぼちゃやイチゴのデザートが出て終了。恒例のあんこう鍋の会、今年も無事開催することができました。来年はぜひ本場のどぶ汁の店を開拓したいものです。なければ現地に直行!くらいの気持ちでいます。

他にも大量に料理が出てきたのですが、ほとんど割愛しています。詳しくはyuricoさんのブログに写真が出たますので、そちらをご覧ください。yuricoさんのブログはコチラです。

■店名:酒肴処 うまいもん屋
■住所:東京都中央区築地2丁目10-5 寿ビル1階
■電話:03-3545-5455
■営業時間:11:30~13:30、18:00~22:00
■定休日:土曜・日曜・祝日

東京都中央区築地2丁目10-5

2009年05月19日

すき焼 江知勝 湯島

またまた結婚のお祝いネタです。こうしてみると、かなりいろんな方にお祝いしていただいています。ご都合により披露宴に出席できないとのことで、「そのかわり、お祝いをさせてください」と食事会にご招待してくださいました。江知勝は、本郷三丁目と湯島天神の間の坂の途中にある、明治4年創業、130年以上の歴史がある老舗です。当時の「牛鍋」の味を今に伝える数少ない店の一つだそうです。

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実は我が家は江知勝のすぐ近くにあります。何度も店の前を通っては、「一度はこういう店で食事がしたい」と二人で話していた店でした。いつ行けるか分からないような宿題店だったので、江知勝を提案された時はかなり驚きました。

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二人でとぼとぼと歩いて店の前まできました。まだ開店前のようです。あらためて店の中を見ると、旅館か料亭のごとく、綺麗な庭が垣間見えます。江知勝は全席個室です。個室は2人用から40人用まで、20室くらいあるようです。通された部屋は4人用でしょうか。静かで落ち着いた掘りごたつ式の部屋でした。仲居さんが一人付いて、着々と鍋の準備をはじめます。

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牛肉のしぐれ煮、蟹ともずくのゼリー寄せ

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刺身盛り

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「黒毛和牛 すき焼コース」は、6,300円~11,550円まで1,000円きざみで6種あります。前菜3品と、魚焼き物か蒸し物のどちらかが付きます。今回はこの中で一番高いコースということで、かなりの贅沢をさせて頂きました。その他にも「黒毛和牛 しゃぶしゃぶコース」9,450円~11,550円や、「とりすき焼コース」7,350円もあるようです。牛はすべて松坂牛。鶏はコーチン・比内鶏だそうです。

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肉は見るからに質の高そうな霜降り肉。割下が濃くて、肉は脂っこいんだろうなと予想して来ましたが、食べてみると意外とさっぱりして食べやすい。濃いめの割下も鍋によく合っていてちょうどいい。これはかなりいけます。正直、老舗は雰囲気を楽しむもので、料理にはそれほど期待せずに行くことが多いのですが、江知勝のすき焼きはかなりオススメできます。霜降り肉なので後半さすがにもたれてきますが、これだけ食べればもう十分すぎるボリュームがあります。

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追加した玉子が余ってたので、最後は玉子かけごはんにしました。ご飯も玉子もおいしく、割下をたらすと最高のにうまい。江知勝のシメはこれがオススメです。

かわいいお嬢さんにもお会いできました。
今回ご招待してくれたのは・・


コチラ!


■店名:すき焼き 江知勝
■住所:東京都文京区湯島2-31-23
■電話:03-5795-0750
■営業時間:17:00~21:30
■定休日:日・祝、8月の土曜日
2009.02.14

東京都文京区湯島2-31-23

2009年02月16日

ほていさん あんこう鍋 3 月島

毎年1~2月頃に「ほていさん」にあんこう鍋を食べに行っています。今年は「くにろくOFF]で20人で予約しての訪問。11月に予約しておいたのですが、1月になって「2号店の奥の座敷が20人ちょうど入るのですが、2号店でもよろしいですか?」という連絡が入りました。「本店で作ったものを運んでいるので、味は同じです」とのこと。2号店には行ったことがなかったので、そのままお願いすることにしました。

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ネットで調べると、「予約の取りづらい店なので、1~2月に行こうと思ったら11月頃から予約しないと席が取れない」などと書いてあることが多いようです。以前はそういう状態だったようですが、昨年11月に電話したら「1~2月はまだ予約が入ってないので、何人でも大丈夫」と言われました。年が明けても1月の予約にまだ間に合うようです。ただ大人数は早めに予約した方がいいですね。1月に入って「2号館になりますがよろしいですか?」という電話が来たので、2週間くらい前には席が埋まってきているのかなという印象を受けました。(訪問は1月31日)。

この時期は「お任せ料理」5,250円のみ。内容は、あんこう鍋、刺身盛合わせ、付き出し二品(ゴマ豆腐、メカブ)、雑炊、お新香など。これで一人5,250円は安いのではないでしょうか。特に刺身盛りやあんこう鍋のボリュームを考えると割安感があります。

まずは刺身盛りが出てきます。「はじめに出てくる大量の刺身を食べ過ぎると、後半の鍋が食べれなくなるから注意」ともよく聞きます。確かに量は多いですが、鍋が食べれなくなるほどではありません。月島は築地が近いので、安くて新鮮な魚が大量に出てくるイメージがあるかも知れませんが、実際はそうではありません。刺身の質ははっきり言ってあまりよくない。今回はマグロは全くダメだったものの、タコやウニはこの値段にしてはまあまあでした。大量だから余るのか、おいしくないから余るのか、大抵はかなり残ります。でも結局おばちゃんに食べるように言われて、誰かが食べることになります。はじめて行った時から特別おいしいというほどではなかったので、このへんは変わらないようです。

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ほていさんのあんこう鍋は、大量のあん肝を溶かし込むドブ鍋といわれるあんこう鍋です。あんこうは1月~2月になると、寒さと産卵に備えて太るそうで、肝も大きくなります。その頃があんこうの旬ということになります。

鍋に火をつける前に、あん肝を少し味見させてくれます。その後火をつけて、ダシも飲ませてくれるのですが、これはすごい味でした。どうもあん肝だけをダシにしているのではないようです。この強い旨みは何のダシなのか、あん肝が溶け出すとこういう味になるのでしょうか。

「おばさんが怖い」というのは、ほていさんでは有名な話です。別に怖くはないんですが、おばさんのペースで淡々と作業をこなしているので、強引に感じることもあります。でもこれはおばさんに限らず店員さんはみんなそうです。今回は若いお兄さんが担当でしたが、取り皿を動かしたら、「こちらでやりますから、触らないでください」と怒られました。おばちゃんなら「怖いなあ」で済むところですが、お兄さんに言われるとちょっと感じ悪い。でもそういうサービスの店なので、そのへんは分かっておくべきです。お店に全て任せて、客は何もしなくていい、でも勝手に触ると怒られることがある。そういう店です。

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肝心の鍋ですが、年々あんこうの質が落ちているように思えて仕方ありません。以前から大量のあん肝を溶かしている割にコクがないと思っていましたが、これは産地の問題なのか、処理の問題なのか不明です。

ただ、一緒に行った人の大半は満足するおいしさであることと、ドブ鍋とよばれるこのタイプのあんこう鍋を出す店が東京には少ないということで、依然貴重な店に違いはありません。話のネタに1度行ってみて損はないと思います。

昨年末から「ほていさん あんこう鍋」「ほていさん 月島」などと検索して当ブログに多くの人が見に来てくれました。2年に渡り2度記事にしてますから、検索で出やすくなっているようです。ただこれだけ多くの方が見に来てくれると、ちょっと責任のようなものを感じてしまいます。勘違いして食べに行ってガッカリされては困まります。今回は僕が感じたことを正直に書かせてもらいました。


【以前の記事】
2008年01月30日 ほていさん@月島 あんこう鍋
2007年02月12日 ほていさん


■住所:中央区月島3-15-7(2号店)
■電話:03-3531-5200
■営業時間:17:30~22:30、(土日祝)17:00~21:00
■定休日:日曜・祝日(不定休あり)※10月~3月は無休。
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中央区月島3-15-7

2009年02月02日

呑喜 本郷

東大前、本郷通りにある名店「呑喜」をご紹介します。僕のとっておきの店なので、大きな声で宣伝したくはないのですが、居酒屋好きの人には一度は訪れて欲しい店です。呑喜は間違いなく東京で最高の居酒屋の一つだと思います。それだけでなく東京のおでんの歴史を体現する貴重な店なのですが、なぜか最近の居酒屋の本には載っていないようです。

あまり情報がないから誰も来ないのでしょうか。何かに載っている店だから飲みに行くという姿勢では限界があります。そういう意味では僕も本やブログに頼るのではなく、居酒屋は自分で発見して自分がいいと思う店を自信を持って紹介するべきだと改めて感じています。そんな中、名著『居酒屋礼讃』(森下賢一・筑摩書房)には呑喜はちゃんと載っています。古い店なので居酒屋を語る上でも無視できない存在です。

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少し早い時間の訪問です。店に入ると、まだカウンターにお一人座っているだけ。おやじさんに挨拶をして、入口横の棚に荷物を置いて、席に座るまでの短い時間。もうこれだけで十分でした。「これはすごい店に来た」とまさに肌で感じました。こういうことはそう何度もあることではありません。

居酒屋の名店には必ずと言っていいほどある独特の空気があります。呑喜も例外ではなく、あの何ともいえない空気が流れていました。

はじめに玉子、大根、ちくわ、ふくろあたりを頼みます。店内にメニューはありません。鍋の中を覗いて今あるタネの中から食べたいものを選びます。はじめてでも値段を気にする必要はまずないと思います。おでんを十数個食べて、酒3本で2,000円ちょっとのお会計ですから、ものすごく安い。

玉子やだいこんは味が染みていておいしい。東京風のいかにも濃そうな見た目ですが、食べると意外と薄味のおでん。ふくろは中にすき焼きの具が入っています。

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続いて豆腐、がんも、つみれを注文。スジを頼むと「スジはまだ早いから後にした方がいいですよ」と言われます。慌てて食べて帰るわけでもないし、スジができるまでのんびり飲みながら待つことにします。ここらでようやく酒を注文。「お酒ください」とだけ言ってみます。酒は何も言わなくてもぬる燗で出てきました。銘柄は分かりませんが、ここで飲むとなんともうまい。

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ずっと気になっていたのが、おでんの鍋の横に張り付いたようになっている燗つけ機。相当古いものです。呑喜は今のご主人が4代目で創業120年にもなるそうです。東大の目の前にあるので、昔から大学関係の人が通う店で、昔を懐かしんで訪れる人も多い。僕らの隣の人も息子さんと二人で来ていて「こいつせがれです。30年ぶりなんですよ」とおやじさんに話しています。意外にもおやじさんは「そうですか」とそっけない。常連にも一見にも同じように接し決してこびない。名店らしい客あしらいです。

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そろそろスジがいいようです。ボール(イカ入り)、里芋、しのだまき、スジ、うずらを注文します。鍋の中を見てもよく分からないので、「これ何?」と聞きながら「じゃ、それください」という感じで注文します。このあたりでそろそろ閉店時間も近づいてきました。そんなに食べてないのにお酒3本ゆっくり飲んでしまいました。

この時間帯になるとおやじさんも気楽になってきて、いろいろ話をしてくれます。定番は落語の話。スクラップした切抜きを渡されレクチャーがはじまります。おでんについてもいろいろと教えてくれます。「しのだまきは、油揚げが狐の好物だから、信太の森の狐伝説からこの名が付いたんですよ。信太の森の狐伝説というのはね・・」と話題は尽きません。そんな話を聞きながら飲むのは楽しくて、もう何度も通ってしまいます。

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最後に茶飯を注文します。醤油と酒だけのシンプルな味付け。呑喜に来たらシメはこれです。

いい気持ちになって家路につく時、「この店を見つけてよかった」というなんとも言えない満足感がこみ上げてきます。酒飲みにとって最高の瞬間ではないでしょうか。


■店名:呑喜(のんき)
■住所:東京都文京区向丘1-20-6 ファミール本郷 1F
■電話:03-3811-4736
■営業時間:11:45~14:00、16:30~22:00/祝日15:00~20:30
■定休日:日曜日

東京都文京区向丘1-20-6