京懐石 美濃吉本店 竹茂楼 京都

和食 寿司

京都の3軒目は老舗、「京懐石 美濃吉本店 竹茂楼」です。京都の料亭はどこもすごい店ばかりですが、美濃吉はその中でも特別な店の一つではないでしょうか。玄関からお部屋に入るまでの間に、ひしひしと感じる伝統と格式の高さ。京都の料亭・割烹もこれで3軒目。これまでで一番歴史ある料亭です。
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美濃吉は、「敷居が高すぎて普通の人は入れない」というような店ではありません。京都の料亭が何であるか、どう楽しむものなのか。京料理とは何か。そういった基礎的なことを、僕のような、何も知らない人にも一から丁寧に教えてくれます。さすがに老舗の風格は感じるものの、どんな客に対しても丁寧に接する姿勢は気持ちがいいものです。
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先付けには、「蘇民将来子孫也」の護符が添えられています。これは、祇園の八坂神社の御祭神、スサノヲノミコトが旅をされたときに、蘇民将来という人が厚くもてなしたという故事が元になっています。疫病流行の時に、「蘇民将来子孫也」と記した護符を持っている者は、疫病から逃れることができるという言い伝えだそうです。その故事にちなみ、祇園祭では、「蘇民将来子孫也」の護符を身につける、いわゆる厄除け祈願みたいなものだそうです。そんな説明を毎回丁寧にしてくださいます。梅肉をゼリーで閉じたものは、珍しく爽やか。香りがよくさっぱりとします。
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鱧寿司には、ザ・プレミアム・モルツ。薄味の京料理にも、香り豊かなプレミアム・モルツはよく合います。鱧の煮こごりは、竹筒に入れられて出てきました。周りを固めているのはスッポン。鱧はひんやりと冷えていて、意外なおいしさでした。
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お吸い物は鱧のシンジョウ。奥に見えるのは梅肉です。鱧は酸っぱいものとよく合います。ダシはつよくて優しい。これはどうやって作っているのでしょう。ダシについては、秘密ということなので、詳しくは書けませんが、上質な2種類の材料を大鍋で煮出してたものです。この仕込みは朝の4時からやっているそうで、様々な料理に使用しています。
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お造りは鱧と鯛の洗い。梅肉醤油でいただきます。「美濃吉」といえば、元々川魚が有名です。というのも、「美濃吉」のはじまりは、三条大橋のたもとに開いた腰掛茶屋。代々「美濃屋吉兵衛」を名乗り、川魚生洲料理屋と発展して行ったそうです。江戸時代には、京都所司代から川魚生洲八軒として許可を受けたそうですが、この八軒のうち今でも続いているのは「美濃吉」ただ一軒。京都の料亭のルーツの一つが腰掛茶屋というのは、聞いたことのある話ですが、「美濃吉」はまさに歴史の一端を担っている老舗です。
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焼き物は、くずの葉焼き。くずの葉で鮎を燻製にしています。開けると葉のいい香りが広がります。米のとぎ汁を入れた蓼酢は、とろみがあってまろやか。「美濃吉」では、骨抜きをしなくてもまるごと食べれるような鮎を、特別に仕入れているそうです。
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突き出しで豆腐を押し出して、そうめんのようにして食べます。天の川のようだと言うことで、「天の川豆腐」と言ったり、滝つぼのように見えることから、「滝川」と言ったりもするそうです。これは楽しい一品です。つけダレは、先ほどのダシの一番出汁を使用しています。
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「美濃吉」一番の名物は、うなぎ料理でしょう。京都で最も有名なうなぎやの一つに数えられるそうです。焼き方は江戸焼き、柳川風に玉子で綴じています。背開きで蒸しあげ、余計な脂を落としてからタレで焼き上げます。なぜ江戸焼きなのかというと、「美濃吉」の創業の地は三条大橋のたもとで、関東からの情報が一番初めに届く場所でした。当時江戸では、うなぎの蒲焼が人気だったそうで、それを一番に取り入れたのが「美濃吉」だったのだそうです。
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デザートはマンゴープリンとヨーグルトのシャーベット。その後お抹茶も出てきます。食事後は、建物内の見学。移築された大きな古い梁が印象的な空間でした。大きな額に「竹茂楼」の文字がありました。明治の三筆の一人と言われた厳谷一六氏が、佐竹家の料亭が未来永劫繁盛するようにとの願いを込めて、「竹茂楼」と書をしたためたそうです。1717年前後に屋号ができた「美濃吉」は、今年で創業292年。「美濃吉」の歴史はそのまま京料理の歴史になっています。
京都の料亭 割烹特集 京阪神版 サントリーグルメガイド

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コチラ!

■店名:京懐石 美濃吉本店 竹茂楼
■住所:京都府京都市左京区粟田口鳥居町65
■電話:075-771-4185
■営業時間:11:30~14:00、17:00~22:00

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