北本通り沿いにあるラーメン富士丸神谷本店。元ラーメン二郎赤羽店だが、麺もスープも二郎からかなり変えて、二郎以上にインパクトあるラーメンを作り出している。神谷本店以外にも、板橋南町店、西新井大師店、北浦和店、明治通り都電梶原店と、現在4店舗展開している。その中でも神谷本店は、最も富士丸らしさが味わえる特別な店だ。
神谷本店は南北線の王子神谷駅と志茂駅のちょうど中間くらいの位置にある。どちらからも徒歩10分弱。行きは志茂、帰りは王子神谷というのが最近のパターンになりつつある。王子神谷駅周辺は明るく、歩くほどに暗くなっていく。志茂駅からだとはじめからずっと暗いのだが、大きな交差点がないので気分が楽。何も考えずに歩くことができる。
店先には15人ほどの行列ができていた。神谷本店は、一時期行列が短かく、穴場のようになっていた。いつの間にか行列店に戻ってしまったようだ。15人ということは、1人3弱分として約40分。ラーメン二郎であれば、1人2分前後だ。富士丸は席が空いていても座らせないので、回転はやや落ちる。
国産ブタメン(1,000円)を注文。トッピングはニンニク・アブラ。アブラは別皿で出される。別皿だと自分で調整しながら少しずつ入れることができる。スープは縁までいっぱいに満たされ、今にも溢れそうだ。カウンターの上に置いた時、「スープを少し飲んでください」と言われる。隣の人も伸び上がって、丼に口をつけている。神谷本店でよく目にする光景だ。こうしないと、下に下ろす時スープがこぼれてしまうからしょうがない。丼をカウンターに置いても油断はできない。カウンターが少し手前に傾いているので、置いた瞬間スープ流れ出す。お店の人が丼の手前におしぼりで土手を作ってくれた。そこまでしても、溢れるほどなみなみとスープを注ぐ。これが旨さの秘訣だろう。
豚はいつもながらボリュームがある。大きな塊がごろごろと上に載せられている。載せるというよりも、詰め込むという方が実態に近い。丼には麺がギッシリとつまっている。その上に野菜を載せて更に豚を追加するのだから、詰め込むしかない。僕は富士丸の豚が大好きだ。甘い脂身としっとりとした肉。味付けがカラめなのがいい。ブタメンはかなりボリュームがあるが、普通のラーメンだと豚の枚数が少ないから仕方ない。富士丸に来ると、いつも豚の誘惑に負けてしまう。
スープはいつもより甘くマイルド。アブラは早めにたくさん入れておこう。こういう時はカラメにするとちょうどいい感じになるのだが、今回は失敗だった。麺はワシワシとした歯応え。富士丸は麺がうまい。ニンニクとアブラで麺を食べるというのが、富士丸のイメージ。それほどこの麺の個性は強烈だ。富士丸に行くのは、この麺がどうしても食べたくなった時だけ。それでも結構な回数通っている。今年もほぼ毎月通うことになると思う。
■店名:ラーメン 富士丸 神谷本店
■住所:東京都北区神谷3-29-11
■電話:03-3598-6558
■営業時間:18:00~24:00
■定休日:月曜日
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