フードジャーナリスト会議の後の食事会で白金亭の方にお会いしました。お誘いいただいたので、同席していたコチラの方と一緒に訪問。白金台のプラチナ通りにあるガラス張りのモダンな建物は、ひと際目を引きます。店内は伊東深水の水彩画がたくさん飾られたアートな空間。総料理長の周中さんは、香港料理界の第一人者。伝統的な広東料理をベースに西洋料理を取り入れた革新的な料理で「ヌーベル・シノワーズの父」と呼ばれています。白金亭は周中さんがプロデュースする日本唯一のレストラン。「食べて美しくなる」をテーマに「美食同源」を提案し、「美食同源ランチコース」なども用意されています。
コースは「本日の菜単」。まずは「前菜盛り合わせ」が運ばれてきます。「真鯛のトウチ蒸し」は、京豆腐の上に真鯛が乗っていて、上から九条ねぎをふりかけたもの。ふんわりとした食感がなんともいい。「フカヒレ入りパパイヤ蒸しスープ」は、周中さんの得意料理。パパイヤをくり抜いて、ふくろ茸、きぬがさ茸、鶏肉などを入れたもの。熱々のスープが最後まで冷めずにいただけます。まるでかぼちゃを食べているようなパパイヤの独特の味わいも楽しむことができます。
メインは5種類の料理から2品選びます。「冬瓜の変わり蒸し煮 山海の幸を詰めて」は運ばれてくるといい香りがします。「厳選和牛の四川豆板醤煮込み」は、北海道の大沼牛。セロリがいいアクセントになっています。飲み物は、ビールを2、3杯飲んだあとは、紹興酒に移行。「福倒2002年原酒壷入」を注文しました。ワゴンで壷が運ばれてきて、その場で入れてもらえます。常温かロックがオススメとのことなので、ロックにしました。これは癖がなく飲みやすい。大きな氷がピキピキと音を立てるのは、飲んでいて楽しい。
最後はシメとデザート。「汁そばとご飲食を一口ずつ」は、白胡麻ベースの坦々麺が旨い。「白金亭デセール」は、ジャスミンフレーバー入りのクリームブリュレとマンゴープリンと護摩団子。前菜からはじまって、スープ、煮物、などが続き、最後はシメの汁そばとデザート。円卓を囲んで大勢で食べる中華もいいものですが、フレンチのようにコース仕立てになったヌーベルシノワも1皿1皿をしっかりと味わえていい。白金亭はその元祖ともいえる存在です。
■店名:周中菜房 白金亭
■住所:東京都港区白金台4-19-13 白金TFビル
■電話:03-3280-1237
■営業時間:11:30~15:00(L.O.14:00)、17:30~22:00(L.O.21:00)
■定休日:火曜日
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