祖師谷大蔵の大衆焼肉 ゴチニク。牛角や土間土間などを展開する会社が手掛ける焼肉店です。ゴチニクは大衆焼肉というだけあって、おいしいお肉をかなり安く食べることができます。「なんでゴチニクって言うんですか?」とTwitterで西山社長に聞いたところ、「焼肉はご馳走だからです」という答えが返ってきました。今も昔も、焼肉はご馳走ですが、これほど安くおいしい肉を食べることができるのは、ゴチニクだけではないでしょうか。
まずは、プレミアムモルツで乾杯。これがなんと、驚愕の280円。プレミアムモルツといえば、高価格ビールの代表格。そのプレモルがジョッキで280円とは。これほど安いのは初めて見ました。大衆焼肉というだけあって、肉も安い。1皿280円~380円という低価格です。昔、焼肉の食べ放題の店で、ぺらぺらの薄い肉なのに、しかも硬いという、ひどい肉を食べたことがあります。その店もかなりの低価格店ですが、その感覚でゴチニクにいくと質の高さに驚くことになります。今や焼肉も、この低価格で申し分のない質の肉を提供しています。普段、近所の焼肉屋にいくのなら、ゴチニクにいきたい。家の近くに欲しい店です。
ゴチニクのもう一つの目玉は、今年ブレイク必至のハイボール、「トリハイ」を置いているところです。トリハイというのは、もちろんトリスのハイボールのこと。様々な種類がありますが、値段は全て280円。これから普及しようとしているトリハイを、早々と前面に押し出した店でもあります。
次々と注文したので、テーブルに白い皿が並びました。1皿280円だとすると、10皿でも2,800円。安いですね。1人で10皿は無理でしょう。トリハイ5杯で1,400円ですから、頑張っても4,000円いかないくらい。こう考えると、ものすごく安いことが分かります。料理を安くしてお酒で儲けるのが、飲食店の一つのパターンですが、ゴチニクは焼肉もハイボールも両方安い。これでやっていけるのか心配になるほどのコスパです。
肉でよかったのは、ゴチカルビでしょうか。これはなかなか人気でした。更に人気があったのは、ネギラー油カルビ。ネギラー油が入ったお皿がテーブルに置かれます。このネギラー油はヒットでした。ゴチニクでは、塩ダレも用意されています。塩も個性的でうまいのですが、僕はネギラー油を残しておいて、いろんな肉につけて食べるのが賢いやり方かなと思います。とにかく、ゴチニクに来たらネギラー油は必須ですね。
もう一つオススメなのが、ゴチめし380円です。ごはんに、温泉玉子と韓国海苔などがのったご飯です。これは見た目以上に満足感があります。なんといっても、焼肉によく合います。当たり前のことですが、ゴチニクのメニューは全て焼肉を中心に考えられています。それが徹底されているのが、この店のすごいところ。低価格で肉を楽しむ、シンプルなコンセプトが貫かれています。
ゴチニクには、様々なトリハイが用意されています。そんな中、「ゴチQ」という珍しいトリハイが目を惹きました。メニューを見ると、キュウリのハイボールと書かれています。ウイスキーにキュウリ。いったいどんな味がするのでしょうか。飲むまでは若干心配でしたが、これは意外と好評でした。「メロンのような味がする」という人もいて、爽やかでフルーティな飲み口が新鮮でした。
ゴチハイはスパイシーなハイボール、他にもゴチラムネ、ゴチクエン、ゴチ梅、ゴチ柚子などを飲みました。僕が気に入ったのは、シンプルに、トリスハイボールと元祖トリハイ。トリスはどんな味を付けてもよく合います。組合せの幅広さは、角ハイボール以上と言ってもいいでしょう。それだけに、純粋なトリハイは癖がなくスッキリと飲むことができます。焼肉などの料理に合わせるには、トリハイが一番でしょう。後半は、やや度数の高い「元祖トリハイ」のとりこになっていました。新トリスの旨さは、少し濃い目で生きてくるようにも思います。
「焼肉はご馳走」という西山社長のフレーズは、焼肉を家族で食べることを念頭に置いた言葉だと思います。家族で七輪を囲んでご馳走を食べる。それには安くないといけません。ご馳走は値段が高くて、滅多に食べることができないからご馳走なのでしょうか。ゴチニクは思い切った低価格で、ご馳走を身近な存在にしようとしているように思います。
■店名:大衆焼肉 ゴチニク 祖師谷大蔵店
■住所:東京都世田谷区砧8-8-21 松澤ビルB1階
■電話:03-3416-8929
■営業時間:17:00~23:20(L.O.)
大きな地図で見る