大阪 串かつ てんぐ

B級グルメ

串かつ てんぐ
ホテルにチェックインして、荷物を置いて夜の街に繰り出すことにした。大阪で夕食を食べるのはこの日だけなので、何か大阪らしいものを食べておきたい。大阪らしい食べ物ということになると、お好み焼きとか串かつとかになるのだろうか。お好み焼きは昨年食べたので、今年は串かつかな。特に予定もないので街をブラブラして、気になった店に入ることにしよう。というわけで、とりあえず新世界に出てみることにした。


串かつ
串かついろいろ
エビフライ
エビフライ(420円)
通天閣の目の前にある有名な串かつの店「だるま」は、いつも大行列にあきれてしまう。今回もすごいんだろうなと思って見に行ってみると、なんといつもより行列が短い。10人くらいしか待ってないじゃないか。これはチャンスだと思って行列に加わろうとすると、「もう終わりです」というようなことを関西弁(何と言われたか忘れた)で言われてしまった。ホームページには21時までと書いてあったので油断していたが、材料切れだろうか。やっぱり有名店はそういうものなのか。
もうひとつ気になる店があった。こちらも有名な串かつの「てんぐ」だ。いつも行列している人気店だが、この時間は行列がなかった。真っ白な長い暖簾をくぐる。席を探して店内を見渡すと、コワモテ風なお兄さんに「ちょっと待ってな」と言われた。文字にするとほんとに怖そうだが、関西弁のアクセントで言われるとそれほどでもない。そしてたまたまそのお兄さんの前の席があいて座ることができた。
この人がかなりデキル人であることはすぐに分かった。仕事が素早く、気が利いていて、見た目と違って実は優しい人だ(失礼)。揚げ方もたぶんその時いた店員さんの中でも一番ではないかな。寿司屋でもバーでもそうだが、デキル人の前に座るのはすごく大事なこと。といってもそんなの選べないのが普通だし、初見で判断できないことも多いのでどうしようもないけれども。この日はたまたまこの店員さんの前の席が空いてラッキーだった。
どて焼き
どて焼き(100円)
キャベツ
キャベツは無料。誰のキャベツかは決まっていないので、近くにあるものを食べる。
串かつのメニューはどて焼き(100円)、串かつ(100円)など全部で14種類しかない。そのうち100円が5種類、200円が7種類。ほぼ全てが100円か200円という安さ。メニューの数は多くないがサクッっと飲むにはこのくらいで十分だ。店の雰囲気も明るく、お客さんもいい。これは東京にはないタイプの心地のいい店だ。
串かつはどれも素晴らしくうまかった。何を食べても間違いはないが、中でもエビフライ(420円)は特におすすめ。値段は他の串よりも高いが、そんなこと感じさせない満足感があった。それと忘れちゃいけないのが、どて焼き(100円)。これはこの店で真っ先に注文すべきだと思う。今まで食べた中で一番記憶に残るどて焼きだった。
僕らは最後の方の客だったので、途中から片づけを見ることができた。ネタケースからはじまって隅から隅までどんどん水を流して洗っていく。キチンと丁寧に徹底的に洗う。この姿勢はいいなあ。やっぱり料理屋はこうでないと。串かつは庶民の味だし安い店なので、もっといい加減なものを想像していた。他の店はどうなのか知らないが、てんぐに関しては清潔でキチンとした店だと思う。
帰り際、店のすぐ外で喧嘩がはじまった。今から外に出るのに面倒だなと思っていたら、店員さんと常連さんが「またやってるよ」と笑ったりしている。縄張り争いか何かで、時々小競り合いがあるようだ。なんか大阪っぽくて面白い。大都市なのに昔ながらの雰囲気を残している。こういうのは東京にはあまりないことだと思う。

■店名:てんぐ
■住所:大阪府大阪市浪速区恵美須東3-4-12
■電話:06-6641-3577
■営業時間:10:30~21:30(L.O.21:00)
■定休日:月曜日

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