サントリーさんのお誘いで、11年ぶりの新ブランド「知多」のイベントに参加してきた。知多はとうもろこしを原料にしたグレーンウイスキー。様々なサントリーのブレンデッドウイスキーを支えてきた影の立役者だ。知多蒸留所では連続式蒸留機によって、クリーン、ミディアム、ヘビーの3種類のグレーン原酒の作り分けをしている。さらにスパニッシュオーク樽やワイン樽などによって、多彩な原酒を作り出している。それらをブレンドしてできたのが知多という全く新しいグレーンウイスキーだ。
イベントの会場は、六本木の焼き鳥店「燃 WEST」。まずは知多を用いたハイボール「風香るハイボール」で乾杯。その後セミナーがはじまり、クリーン、ミディアム、ヘビーの3種類のグレーン原酒の飲み比べをした。原酒はそれぞれに味わいや印象が違っているけれども、最終的に知多になった時にはバランスのとれたウイスキーになっている。そして知多のオススメの飲み方は、圧倒的にハイボールがいい。まさに「風香るハイボール」の名の通り、爽やかで飲みやすいハイボールなのだ。
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まずは知多の「風香るハイボール」で乾杯。なんとも軽い飲み口で、まさに風香るという感じだ。今までのハイボールにはなかったような新しい感覚。これには参加者たちも、「軽くて飲みやすい」とか「料理のじゃまにならないウイスキー」だとか、それぞれに感想を述べていた。
それからサントリー社員の方から知多についての説明があった。知多は今年の9月1日に発売になったばかりのウイスキーで、11年ぶりの新ブランドだという。角ハイボールブームの後、山崎や白州にハマった人は多かった。でもそれらはちょっと高級すぎるという人には、知多はちょうどいいかもしれない。角やトリスよりも高級で、山崎や白州よりもより軽快な印象がある。山崎、白州、響のノンヴィンテージが1本4千円くらいで、知多も3,800円。セミプレミアムウイスキーと言われるやや高級な商品だ。
山崎、白州は、シングルモルトウイスキー、響、角はブレンデッドウイスキー、そして知多はシングルグレーンウイスキーという世界でも珍しいタイプのウイスキーだ。グレーンウイスキーというのは、とうもろこしなどの穀類を原料にしたもの。通常のウイスキーが大麦を原料とするのと比べて性質が全く違うのだ。
料理が次々と運ばれてきた。「白松茸の茶碗蒸し」はトロトロでどこか燻製香がする味わい深い茶碗蒸し。「ササミと砂肝のお造り」、「千葉県の赤鳥のこころ」など鶏にはこだわりを感じる。こころというのは、ハツのことだ。ハツは鳥の心臓。だから、店によってはこころと呼ぶことがある。
愛媛の「媛っこ地鶏(ひめっこじどり)のふりそで」。媛っこ地鶏を2週間寝かしたもので、藁の香りがする。ふりそでとは、手羽元と胸肉の間。脂は控えめで肉汁が多く上品な味わいがある部位だ。
「エル・フランス」は、フランスのうずらにトリュフ塩。半熟なのが絶妙にうまい。参加ブロガーからの評価も高く、このひと串のために再訪する人もいるかもしれない。そのくらい印象深い1本だった。
レバーとつくねも素晴らしくうまい。つくねの卵は65度に保たれている。65度というのは、卵黄が固まりはじめる温泉卵くらいの状態。つくねに漬けて食べるのに最適な状態だ。
レバーに知多を合わせる。半生の状態に仕上げられた濃厚なレバーに、爽やかな知多ウイスキー。知多はとうもろこしを原料とするグレーンウイスキーだけに、クリアな味わいがある。だから料理のじゃまをしないというのが大きい。繊細で淡泊な日本料理にもよく合うと思う。これは今までのウイスキーにはなかった特徴だ。
シメはラーメンか親子丼か。迷ったけど、僕は親子丼にしてみた。ラーメンは写真だけ撮らせてもらったが、かなり美味しそうだった。親子丼にも豚骨スープは付いてくる。これを飲んで「ああ、ラーメンにしておくべきだった」と思ったが、親子丼も美味しかったので、よしとしておこう。
知多は脂にも合うし、ササミのお造りのようなさっぱりしたメニューにもよく合う。家飲みではやっぱりハイボールだろう。これまでのハイボールとは違ったクリアで爽やかなイメージ。繊細な和食にも合う、とても飲みやすいウイスキーだと思う。
■店名:ヤキトリ燃WEST
■住所:東京都港区西麻布1-1-1 エッジビル1F
■電話:03-3475-1140