今年もニュージーランド牧草牛のイベントにご招待いただいた。「アンバサダーシェフが魅せる、ニュージーランド牧草牛」と題した、調理実演と試食ディナー。業界関係者とメディア関係者、約85名が招待されてアンダーズ東京で開催された。
今年のアンバサダーシェフは、数々の受賞歴があるレストラン「ネロ(Nero)」のオーナーシェフ、スコット・ケネディ氏。アンバサダーシェフに選ばれるのは今回が3度目だそうだ。
ニュージーランド牧草牛は、安全性と栄養価を徹底的に管理された牧草のみを食べて育つ完全放牧牛。これの何がすごいのかというと、自然な、牛本来の育ち方をしたというところが実は珍しいところなのだ。
現在では、牛肉を霜降り肉にするために、高カロリーの穀物飼料や人工飼料で肥育するのが主流になっている。牛を柵に入れて、なるべく運動させないようにして太らせる。これは人間のための飼育であって、牛本来の育ち方とは言えない。
ニュージーランド牧草牛は、自然に生えた草を食べて自由な放牧によって育つ、健康でストレスフリーな牛。だから美味しくて身体に良い。ただそれだけのことなのだが、今となってはなかなか難しいことかもしれない。ニュージーランドでは、BSEや口蹄疫などの深刻な病気の発生はこれまで1件もない。自然で安全な肉牛を生産しているのだ。
◆過去記事はコチラからどうぞ。
・ニュージーランド牧草牛 試食ディナー
・ニュージーランド牧草牛
・ニュージーランド牧草牛 韓てら
・ニュージーランド牧草牛 試食ディナー アンダーズ東京
・ニュージーランド牧草牛 Tシャツとエプロン
スコット・ケネディ氏による調理実演がはじまった。ローズマリーやニンニクを肉に埋め込んでいく。
「ニュージーランド牧草牛 チャックロール(牛肩ロース)の蒸し焼き ~ベビーキャロットのタイム風味ローストとサルサ・ヴェルデを 添えて~」。ニュージーランド牧草牛らしい、しっかりとした深みのある旨味が特徴だ。ハーブの爽やかな香りを感じる。
トモバラに唐辛子をたっぷりとすり込む。、ラップで包んで48時間冷蔵庫で保存して、10時間かけて火を通す。1時間おきに水を加えたりと、非常に手間暇が掛かった料理だ。
「ニュージーランド牧草牛 ナーベルエンドブリスケット(トモバラ)のスパイシー・スローロースト ~唐辛子とライム風味のコールスロ ーサラダを添えて」。ニュージーランド牧草牛といえば赤肉だが、この肉はかなり柔らかい。噛み切れないような硬い肉をイメージすると、印象の違いに驚くかもしれない。試食ディナーもこれで5回目だが、今回の発見はニュージーランド牧草牛は脂身もうまいということ。やはり牛でも豚でも餌がいいと脂身がうまいものだ。
ニュージーランド牧草牛の肉を使ったホテルの特別料理も提供された。まずは巨大な肉塊。「OPリブ(骨付きリブアイ)」と「キューブロール(リブアイ)トリュフ・塩窯焼き」。しっとりとした肉質で旨味がある。ニュージーランド牧草牛の肉の美味しさをハッキリと感じることができた。
もちろん野菜を使った料理も大量に並んだ。参加者は何度も行列に並んで、食べきれないほどに食べている人もいたようだ。特に肉料理はニュージーランド牧草牛の特徴を上手く使ったものが多く、とてもおいしかった。
この日のワインはこの4種類。ニュージーランドはワインもかなり美味しい。
アンダーズ 東京「ペストリーショップ」の名物エクレアも出された。いつもながらスイーツも充実している。
ニュージーランド牧草牛のHPによると、「本来のえさである牧草を食べている牧草牛には、「鉄分」や「オメガ3脂肪酸」など、大切な栄養が、穀物を飼料とする牛(穀物牛)よりも多く含まれています。「低カロリー」「低脂肪」「低悪玉コレステロール」現代人の健康でありたいという願いにかなう、理想的な赤身牛肉です。」とのこと。
ニュージーランドの自然で育った牧草牛ならではの、栄養とおいしさ。お店での取り扱いも増えているそうなので、見かけたら試してみてください。