行きは北斗星、帰りはカシオペアに乗って、北海道旅行に行ってきた。今回は帰りのカシオペアの話。北斗星では個室と食事券がとれたが、なんとカシオペアでも両方とることができた。いろいろと最近の報道を見ていると、両方完璧に取れたのはかなり運が良かったようだ。北斗星とカシオペア、何が違うかというと、車両の新しさと豪華さが違う。でも、それでカシオペアの方がいいかというと、別にそういうわけではない。やっぱり北斗星には味があった。
カシオペアは個室の中にトイレと洗面があって、テレビもある。画面を見れば、今どこを走っているか地図で表示してくれている。乗り心地、個室の質の高さ、ラウンジの豪華さはすごい。ウエルカムドリンクとモーニングドリンクが付いていたりもする。
でも、それでも、北斗星の方が好きだという人は多いだろう。夜はガタガタと揺れて目が覚めてしまうが、車両のちょっとしたディテールがなんともいい味を出しているのだ。カシオペアは近代的で豪華な車両で、ものすごく快適だ。個室は素晴らしくいいし、ラウンジは最後尾の車両で眺めもいい。これがカシオペアの良さだと思う。
北斗星は最後ということもあって、満席だったが、カシオペアはかなり空きがあったようだ。一階と二階があるのだが、一階はほとんど空席で乗客はみんな二階の客室だった。北斗星も廃止が発表されるまではこんな状態だったのかもしれない。やっぱり普段から乗らないと、廃止になるのも仕方ないのかなと思ってしまう。
先頭車両はスイートになっている。キャンセルが出たのか空いていたのか、ラウンジで一緒になった人はそこに潜り込めたようだった。うちも知っていればスイートに変えてもらいたかったけど、まさか空いているとは思いもしなかった。さすが鉄男くんはこういう時に鋭い動きをするものだ。
北斗星とカシオペアは食堂車のメニューが同じだ。北斗星は「懐石御膳コース」にしたので、カシオペアでは「フランス料理コース」にした。
オードブルは「海の幸とグリーンアスパラムースのサラダ仕立て」、「真鯛のポワレ 2種のソース」、「牛フィレ肉のソテー ポルトソース」、デザートは「スペシャルガトーの盛り合わせ」。列車の中でこれだけの料理を作るというのはすごいことだ。
食事の後はパブタイム。今度はパブタイムも食堂車で過ごすことにした。特に客席が多いというわけではないが、やはり乗っている人が少ないのだろう。パブタイムは普通に席が空いていた。
食事券が取れなかった人のために、しっかりとした食事が用意されている。僕はもちろん食事は済ませてあるのだが、せっかくだから何か食べてみることにした。
ビーフシチューセット2,570円、煮込みハンバーグセット2,060円、ビーフシチュー1,650円、煮込みハンバーグ1,440円、ビーフカレー1,230円、カニのトマトクリーム1,230円、ピッツァ・マルゲリータ830円などがある。僕はビーフシチューにした。食後に食べるようなものではないのだが、今回は仕方ないだろう。
大阪と札幌を結ぶ寝台列車「トワイライトエクスプレス」も廃止になった。北斗星は3月で定期列車としては廃止されたが、臨時列車としては8月まで運行予定になっている。カシオペアはどうなるのだろうか。2017年春には豪華寝台列車「トランスイート四季島」が運行を開始するらしい。九州の「ななつ星」も人気だし、まだまだ寝台列車の需要はあると思う。北斗星とカシオペアは臨時列車として残してほしいなと思う。目的地に早く着くことだけが列車の役割ではないだろう。旅行の過程を楽しみたいという人多い。それに、なんといっても寝台列車の旅は格別だ。