桜田 京都

和食 寿司

京都のお店に詳しいMさんが、何度もリピートしているという桜田さんに行ってきました。佐々木、秋山、イルギオットーネなど、いくつか候補があったものの、どこも満席。そんな時、Mさんが教えてくれた桜田に電話すると、すぐに席が取れました。予約が取れない店として有名な桜田でも、タイミングによってはすんなり取れる。そんなもんなんでしょうか。
店の前で暖簾の写真を撮っていると、横の戸からご主人が現れて、「あっ、こんにちは」。人気和食店のご主人とは思えないほどの、気楽な挨拶でした。玄関に入るとお香の香りでいっぱい。今度は女将さんが「カウンターにします?テーブルにします?」と聞きながら、上着を受け取ってくれます。まさかこの場で選べると思ってなかったので、ちょっとビックリ。さすがに不景気だからか、たまたまなのか、席が空いているようです。
09022701.JPG
まずは、梅こぶ茶を出してくれます。京都の2月は空気が冷たい。ずっと外を歩いて来て店内に入り、この1杯。生き返るような気がします。酒のメニューは日本酒中心。ビールはサッポロ、サントリーなどがあります。メニューを見ていると、おしるしの酒として、にごり酒が出てきます。みなさんキチンと和服を着て、テキパキとしつつ丁寧な接客。もうこの段階でファンになってしまいそうです。
09022702.JPG
人形の入れ物を開けると先付けが入ってます。ホワイトアスパラ、グリーンアスパラ、赤貝、ホタテ。アスパラとホタテは特にうまかった。野菜と魚介、どういうものを出しているかこれだけでもう分かった気がします。これは予想以上にすごい店だ。次に出てきた椀物、アブラメとよもぎのくず豆腐はかすかに山椒が効いています。前日のたん熊北店とはまた違う、輪郭がはっきりとした味付けが気持ちいい。
09022703.JPG
ビールはサントリーのプレミアム・モルツを注文。はじめての店なので日本酒はやめといて、ビールで様子をみることにします。
09022704.JPG
鯛、イカ、シビのお造り。シビはマグロの小さいもの。アッサリとした赤身です。イカは細かく包丁が入っていて、なかなかウマイ。でも刺身はたん熊の勝ちですね。コッチは昼で、アッチは夜という違いはありますが、やっぱり素材が違います。
09022705.JPG
09022706.JPG
春のお寿司は、百人一首のカワイイ入れ物に入っています。玉子はふわふわ。椎茸、つくし、フキノトウが小さな入れ物に少しずつ盛られています。中にももう1段ウナギが入っているのもいい。これは気持ちだけの小さなお寿司でした。
09022707.JPG
菜の花とウニは、酢が効いていてうまい。魚はサワラとイワシ。サワラは完璧な焼き加減で、見た目にも美しい。玉子と白身魚のカステラの上には、花形の京ニンジンと大和芋。器もキレイだし、隙のない八寸です。
09022708.JPG
エビと芽イモと煮こごり酢。上に載ってるのは浜防風(はまぼうふう)。これは酸っぱくてお口直しのような感じ。
09022709.JPG
新筍とワカメとフキの炊き合わせ。キメが細かく香りのいい筍。フキも美味しい。これも軽く山椒が振ってあります。桜田もたん熊も、その前に食べに行った石かわも、山椒をきかせた料理が多かった。新山椒が出た後とはいえ、2品も3品も続けなくていいのになとは思います。
09022710.JPG
09022711.JPG
炊き込みご飯はユリネ、ニンジン、セリ、ミョウガの混ぜご飯。ご飯はやわらかめですが、これが京風なのかなと思います。何度も引き合いに出しますが、たん熊もご飯は柔らかくて「失敗かな?」と思ったほどでした。でも桜田のこのご飯を食べると、これはそういうものなんだと納得がいきました。味噌汁は八丁味噌とシジミの味噌汁。これは香りがよくておいしい。漬物もかなりおいしい。京都の店は漬物がうまいところが多いですね。ユリネはいくらでも食べれるほどです。ご飯はもちろんおかわりします。これはたまりません。
09022712.JPG
09022713.JPG
09022714.JPG
ランチは5,000円、7,000円、10,000円の3コースがあって、予約時に決めます。ランチとしては高い値段設定ですが、デザートと抹茶がつく10,000円のコースにしました。デザートは豆乳のプリン、イチゴ、デコポンのゼリー。お菓子は自家製で山芋でできてます。
気兼ねのないキチンとした接客、気のきいた器、そしてはっきりとした個性のある美味しい料理。値段は高いけれども、それに見合うだけの満足度があります。桜田の料理はうまい。はっきり言って東京の三ツ星より上だと思います。こんな店がそこらへんにあるとしたら、京都はやっぱりすごいですね。瓢亭、たん熊、なか川、桜田と京都の店はほとんどお気に入りになっていきます。
■店名:桜田 (さくらだ)
■住所:京都府京都市下京区烏丸仏光寺東入ル一筋下ル匂天神町634-2
■電話:075-371-2552
■営業時間:11:30~13:30、17:00~19:30
■定休日:火曜日
2009.02.27

タイトルとURLをコピーしました