ほていさん あんこう鍋 3 月島

毎年1~2月頃に「ほていさん」にあんこう鍋を食べに行っています。今年は「くにろくOFF]で20人で予約しての訪問。11月に予約しておいたのですが、1月になって「2号店の奥の座敷が20人ちょうど入るのですが、2号店でもよろしいですか?」という連絡が入りました。「本店で作ったものを運んでいるので、味は同じです」とのこと。2号店には行ったことがなかったので、そのままお願いすることにしました。
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ネットで調べると、「予約の取りづらい店なので、1~2月に行こうと思ったら11月頃から予約しないと席が取れない」などと書いてあることが多いようです。以前はそういう状態だったようですが、昨年11月に電話したら「1~2月はまだ予約が入ってないので、何人でも大丈夫」と言われました。年が明けても1月の予約にまだ間に合うようです。ただ大人数は早めに予約した方がいいですね。1月に入って「2号館になりますがよろしいですか?」という電話が来たので、2週間くらい前には席が埋まってきているのかなという印象を受けました。(訪問は1月31日)。
この時期は「お任せ料理」5,250円のみ。内容は、あんこう鍋、刺身盛合わせ、付き出し二品(ゴマ豆腐、メカブ)、雑炊、お新香など。これで一人5,250円は安いのではないでしょうか。特に刺身盛りやあんこう鍋のボリュームを考えると割安感があります。
まずは刺身盛りが出てきます。「はじめに出てくる大量の刺身を食べ過ぎると、後半の鍋が食べれなくなるから注意」ともよく聞きます。確かに量は多いですが、鍋が食べれなくなるほどではありません。月島は築地が近いので、安くて新鮮な魚が大量に出てくるイメージがあるかも知れませんが、実際はそうではありません。刺身の質ははっきり言ってあまりよくない。今回はマグロは全くダメだったものの、タコやウニはこの値段にしてはまあまあでした。大量だから余るのか、おいしくないから余るのか、大抵はかなり残ります。でも結局おばちゃんに食べるように言われて、誰かが食べることになります。はじめて行った時から特別おいしいというほどではなかったので、このへんは変わらないようです。
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ほていさんのあんこう鍋は、大量のあん肝を溶かし込むどぶ汁といわれるあんこう鍋です。あんこうは1月~2月になると、寒さと産卵に備えて太るそうで、肝も大きくなります。その頃があんこうの旬ということになります。
鍋に火をつける前に、あん肝を少し味見させてくれます。その後火をつけて、ダシも飲ませてくれるのですが、これはすごい味でした。どうもあん肝だけをダシにしているのではないようです。この強い旨みは何のダシなのか、あん肝が溶け出すとこういう味になるのでしょうか。
「おばさんが怖い」というのは、ほていさんでは有名な話です。別に怖くはないんですが、おばさんのペースで淡々と作業をこなしているので、強引に感じることもあります。でもこれはおばさんに限らず店員さんはみんなそうです。今回は若いお兄さんが担当でしたが、取り皿を動かしたら、「こちらでやりますから、触らないでください」と怒られました。おばちゃんなら「怖いなあ」で済むところですが、お兄さんに言われるとちょっと感じ悪い。でもそういうサービスの店なので、そのへんは分かっておくべきです。お店に全て任せて、客は何もしなくていい、でも勝手に触ると怒られることがある。そういう店です。
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肝心の鍋ですが、年々あんこうの質が落ちているように思えて仕方ありません。以前から大量のあん肝を溶かしている割にコクがないと思っていましたが、これは産地の問題なのか、処理の問題なのか不明です。
ただ、一緒に行った人の大半は満足するおいしさであることと、どぶ汁とよばれるこのタイプのあんこう鍋を出す店が東京には少ないということで、依然貴重な店に違いはありません。話のネタに1度行ってみて損はないと思います。
昨年末から「ほていさん あんこう鍋」「ほていさん 月島」などと検索して当ブログに多くの人が見に来てくれました。2年に渡り2度記事にしてますから、検索で出やすくなっているようです。ただこれだけ多くの方が見に来てくれると、ちょっと責任のようなものを感じてしまいます。勘違いして食べに行ってガッカリされては困まります。今回は僕が感じたことを正直に書かせてもらいました。
【以前の記事】
2008年01月30日 ほていさん@月島 あんこう鍋
2007年02月12日 ほていさん
■住所:中央区月島3-15-7(2号店)
■電話:03-3531-5200
■営業時間:17:30~22:30、(土日祝)17:00~21:00
■定休日:日曜・祝日(不定休あり)※10月~3月は無休。
2009.01.31
[map_tb:東京都中央区月島3-15-7]

コメント

  1. pochi より:

    鮟鱇のどぶ汁は、福島県いわき地方の食べ方と、いわき出身の私の母が申しておりました。
    我が家では、最初に鍋であん肝を煎ってから身を絡ませ、出し汁を入れて作っています。
    そのために鮟鱇は丸一尾買います。
    ほていさんのどぶ汁は、チョッと違うかな?
    見た目だけは、ほていさんにはかないませんけど!

  2. きのこ より:

    オフでご一緒させて頂き、どうもありがとうございました。
    あのあんこう鍋は、お替りのときが一番出汁が濃く出て美味しかったです!
    妙に薄い味のおじやには、ちょっとガッカリ。
    お刺身は、ウニ、ブリ(でしたっけ?)は単純に美味しかったです(笑)。もっとも、別のテーブルから、食べきれないからと、お刺身がたくさん残った大皿がまわってきたときは、正直イヤガラセか?と思いました(笑)。
    また、よろしくお願い致します。

  3. くにちゃん より:

    初めまして。いつも楽しく読ませていただき、参考にしています!^^
    ほていさんは、私も年に一回は食べに行っているお店なのですが、まさに年々味が落ちている事に同感です、、、残念ですよね。
    初めて行ったのは5,6年前でしょうか。
    口の中が濃厚なあん肝でキュワァ~っとなる感じが忘れられません。
    刺身も本当に食べきれない程でしたが、今年は食べきれました。
    明らかに量は減っています。
    まぁ、このご時世ですから仕方がないとしても、味はどうなってしまってるんでしょうかね?
    薄くなったのに、不思議に別の旨みは増しているような気がします。
    あ、それと色ですね。
    以前はもっとオレンジ色が強くて、ラー油浮いてる?と思うほどの色でしたが、普通のあん肝の色になってきました。。。
    すいません、初めてなのに色々書いてしまいました。
    これからも記事楽しみにしてます^^
    、、、HNが似てるので、勝手に近しく思ってすいませんwww

  4. こうめ より:

    私が一番気になるのは、最初に味見させていただいたスープのダシです。
    魚からとっているのは間違えないと思うのですが、どうやら、あん肝が関与しているようですねぇ。

  5. くに より:

    ◆pochiさん
    貴重な情報ありがとうございます!
    先にあん肝を煎るんですね。そうすると、ほていさんのようにあん肝を溶かすだけのものとはコクが違うでしょうね。では今度pochiさんの会社で・・(笑)
    ◆きのこさん
    先日はどうもでした!刺身は大量なので、好きなものだけ食べればいいですよね。刺身はこれまでで一番おいしかったんですよ。
    人数が多いので、今回は近くの人としか話せなかったと思います。またご参加ください!
    ◆くにちゃんさん
    はじめまして。コメントありがとうございます!
    あら、やはりそうですか。こんなに人気が出てきたのも最近のことなんでしょうかね。
    HNが似てる方のコメントははじめてです!これからもよろしくお願いします!
    ◆こうめさん
    最初に味見させていただいたスープのダシ・・これは「かなりあやしい」との噂がありましたよ(笑)あれは何なんでしょうか。。

  6. kuraki より:

    あん肝の色がちょっとダメですね。
    本当に脂ののったあんこうの肝は、オレンジ色みたいな色合いになって、そこからでる脂はラー油みたいな感じになるんです。
    本当に美味しいあんこう鍋は、もう最後はあん肝の濃厚なうまみと脂で、飽きてしまうぐらいです。
    僕は以前に、那珂湊で近海物のあんこうをかって実家であんこう鍋をやりましたが、そのときは本当に最高でしたよ!
    http://kuraki.mods.jp/blog/log/eid545.html
    写真を見ていただければわかると思いますが、あん肝の色の違いが歴然だと思います。

  7. くに より:

    ◆kurakiさん
    すごい!!全然違いますね。
    くにちゃんさんのコメントにも以前はオレンジ色でラー油のようになっていたとあるので、数年前まではkurakiさんのに近いものを出していたのかもしれませんね。
    でもこれだけ人気が出て、質を落としても(落としてるかどうか知りませんが)勢いが止まらないとすれば、客とすればちょっと残念です。
    本物のドブ汁を出す店を開拓しなければいけませんね。

  8. highland より:

    くにさん、今回はほとんどお話できませんでしたね。でもお書きになっているブログを通じていつも会ってるように感じているかもしれません。
    大量にお客さんが来るようになると、それをこなすために従来やっていたのと違うことをせざるを得なくなる、というのが実情でしょう。
    違うと感じると、お客が減る、そしてそれに気付く、となるのでしょう。それにはもう少し時間が掛かると思います。だとすると、取れなかった予約が取れる、というのがその前兆かもしれませんね。
    前との比較が出来ない私にとっては充分満足でした。もっと上がある、それを知っている人には不幸な話ですね。
    また、よろしくお願いします。

  9. くに より:

    ◆highlandさん
    やはり築地通いされてる方々は厳しい見方でしたね。でもまあ大半が満足されたようでよかったです。
    ライバル店が出てこないと貴重性があるので、人気は収まらないかもしれません。いいものを使うと、この値段じゃ無理ですよね。飲んでもひとり6~7千円というのは格安ですよ。そういう意味では現状でも満足すべきかなとも思います。
    全然お話できませんでしたね。今度は蕎麦屋でしっぽり飲みましょう。

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